第36話
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…超サイヤ人3とやらで奴を倒せるか?」
変身直前だったので詳しい力は分からないが、あれはブウにも劣らない力だった。
超サイヤ人3ならブウを倒せるのかと尋ねる。
「…多分…倒せると思う…」
答える悟林は少々自信が無さそうであった。
「超サイヤ人3ってのはね?あの世でしか使えない変身なの…時間の概念がある現世じゃ使うエネルギーが多くて一気に疲れちゃうの…一撃で倒せるなら良いけどあいつの回復力を考えると…」
単純な戦闘力なら上回れるが、不死身のブウを一撃で倒せる自信がないと言う。
強大なパワーと引き換えに燃費が恐ろしく悪い短期決戦に特化した超サイヤ人3はブウとの相性がどこまでも悪い。
「そうか…」
それを聞いたベジータは覚悟を決めた。
命を捨てる覚悟を。
「お前達はどこか遠くへ避難しろ。魔人ブウとは俺1人で闘う」
その言葉に3人は目を見開く。
「そ、そんな!ベジータさん!私も残って…」
「馬鹿が、貴様は一度死んでいるんだぞ。そんな状態で死ねばどうなるか分からんだろうが」
ベジータは知らないが、一度死んだ状態で死ねば完全に消滅して現世とあの世から存在が消えてしまう。
それでも死んでいる状態で死ねば取り返しのつかないことになるくらいは想像出来る。
「い、嫌だ!俺達も闘う!パパ1人じゃ殺されちゃうよ!」
「無理だ…あいつには何人で掛かっても…普通の闘い方をしていては…」
「ベジータさん…まさか…」
「悟林…トランクスを任せたぞ…トランクス…ブルマを…ママを大切にしろよ」
ベジータのしようとしていること理解した悟林は目を見開く。
「トランクス、お前は人造人間との闘いの時以外で一度も抱いてやったことがなかったな…」
「パパ?」
「……抱かせてくれ」
ベジータはトランクスを引き寄せ、片手で抱き締めた。
ぎこちない抱き方だが、それはベジータの息子への精一杯の愛情表現。
「姉ちゃん…」
不安そうに悟林を見上げる悟天。
少ししてベジータがトランクスを放し、悟林に押し付けた。
「ベジータさん」
「こいつらを連れていけ。分かっているな、お前のやるべきことは…」
「分かってる………ごめんね、2人共…」
ブウの気が少しずつ近付いているのに気付いた悟林はトランクスと悟天を抱え、2人は必死に抵抗するが実力差によって離れることは出来ない。
「ベジータさん…ごめんね。そしてありがとう」
謝罪と礼を言いながら悟林はこの場を離脱した。
「パパーーーっ!!」
離れていく息子の声を聞きながらベジータは過去にドラゴンボールで不老不死になろうと地球に立ち寄り、初めて悟林と出会った時のことを思
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