第32話
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悟飯もチチも悟天が会うこともなくあの世の住人になってしまった悟林のことをたくさん知って欲しいと思うのと同時に、悟天にとって悟飯と同じくらい身近な存在になるはずだった悟林に会わせてやったことがないと言う苦しさがあったのだろう。
「そっか…悟林か…そうだなあ、強くて明るくて優しい奴だったな。母さんと同じで努力家でよ。怒らせると怖えんだ。でも…もし悟林が生きてたら、おめえはあいつのこと好きになってたと思うぞ」
明るくて優しく、母親に似てきついところはあるがきっと悟天なら悟林に懐いてくれただろう。
「そっか…ねえ、姉ちゃんってあの世にいるんでしょ?」
「ああ、そうだ。父さんより強かったあいつに超されたままあの世に逝かれちまった。」
きっと悟林のことだからあの世でも修行をしていることだろう。
セルゲームの時よりは確実に強くなっているだろうが、どこまで強くなっているのか想像つかない。
倍か、それともそれ以上か…少なくとも生者である悟空に知る権限はない。
生きていれば悟林の成長を見て追い掛けて追い抜くという事が出来る。
だが死んでしまえばそれは出来ない。
「あの世ってどうやって行くの?」
「歳食ってオラやおめえが爺ちゃんになってようやく行けるんだ。何十年も先だなあ」
「お父さんの瞬間移動でも行けないの?」
悟天からすれば悟空の瞬間移動ならあの世に行けるのではないかと想ったのだが。
「行けねえことはねえけど、駄目なんだ。あの世は死んだ奴じゃねえと行けねえ。オラが行けるのは閻魔のおっちゃんのとこと界王星までだ。ピッコロにも駄目出し喰らってるしな」
元神であるピッコロでさえあの世に干渉は許されない。
星の神よりも高位の神でなければあの世への干渉は基本的に許されない。
「ピッコロさんか…お母さんにお弁当返してくるね」
「おう、母さんにありがとなって伝えといてくれ」
修行を再開した悟空に悟天は空になった弁当箱を持って帰宅した。
そして数日後にピッコロの気を感じた悟天はこっそりと家を抜け出してピッコロの元に向かった。
「こんにちはピッコロさん、どうしたの?」
「悟天か、丁度良い。悟飯は家にいるのか?」
「うん、家で勉強してるよ」
悟飯の部屋の窓を指差しながら言う悟天にピッコロは持っていた本を悟天に差し出す。
「そうか、ならばこの本を悟飯に返してやってくれ。デンデが借りていた物だ。」
「分かった」
少し大きめの…図鑑だろうか?
ピッコロからそれを預かると、悟天は口を開いた。
「ねえピッコロさん」
「何だ?」
「あの…その…」
「どうした?言ってみろ」
高圧的な口調であっても決して悟天
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