第三章
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高橋投手は敵を三者凡退に抑えた、四勝の人が十三勝の人を完封で退けた。これこそが今シーズンのヤクルトだ、敵が優勢と言われて格上と言われる相手を出してきても負けない、全員で果敢に向かい勝ってくれる。今日の勝利はそのうえでの勝利だった。
これで互角、次に勝てばヤクルト有利となる。僕は東京に戻ってそのうえで残念ながら本拠地の神宮球場を使えなくて苦手と言われている東京ドームに入った皆を見た。
高橋投手のシーズン初登板初完封で元から明るかったチームはさらに明るくなった、しかもそれでいて緊張を保っている。僕はその皆の練習風景そして敵への研究も行っているのを見て第三試合もやってくれるよとつば美に言えた。
第三試合高津監督は小川投手をマウンドに送った、小川投手も頑張ってくれて五回まで一点に抑えてくれた。
そして打線は五回裏に小川投手の力投に応えてくれて満塁から中村選手が打ってくれた、第一試合の先制点といいこれまでのリードといいこのシリーズで中村選手は本当に頑張ってくれている。僕は攻撃の後でプロテクターを付けてマスクを被る中村選手にこの試合も有り難うと言うと中村選手はチームの一員として当然のことだよと笑顔で言ってくれた。
試合はこの後同点になった、そこから残念ながら一点勝ち越しされてしまったが七回裏これまで沈黙していたサンタナ選手のバットが火を噴いた。
何と逆転ツーランを打ってくれた、満面の笑顔でダイアモンドを回るサンタナ選手をファンの人達が東京音頭と緑の傘を左右に振って祝福してくれた。
ベンチも喜びの渦に包まれた、僕はサンタナ選手も出迎えて抱き締めたけれどサンタナ選手の手はとても温かかった。
そして九回表第一試合で打たれたマクガフ投手がマウンドに上がった、多くの人が不安に思ったけれど僕は違った。
マクガフ投手を笑顔で迎える準備を心の中でしていた、マクガフ投手はツーアウトランナー一塁三塁のピンチを作ってしまったけれど。
無事に一点もやらないで抑えてくれた、僕の信じた通りマクガフ投手はちゃんとやってくれた。マウンドから下りるマクガフ投手の背中からとても明るいオーラが高く強く出ていた。それは僕がよく知っているチームの勝利を確かにしてくれた時のマクガフ投手だった。
これで二勝一敗、ヤクルトは有利に立った。けれどまだあちらが巻き返すとか逆転するとかいう声がしていた。けれど僕は次の第四試合もヤクルトはやってくれると信じて球場を後にした。
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