暁 〜小説投稿サイト〜
女護ヶ島にて
第二章

[8]前話 [2]次話
 その館を出て今度は南蛮女、金色の髪の毛と青い目の女達がいる店に入ってそこでも楽しんだ。夜は夜で。
 男が言っていた肌の黒い女に声をかけて遊んだ、そうして朝また男に話した。
「肌の黒いおなごもええな」
「もう遊んだのかい」
「南蛮のおなごともな」
「凄いな、一日中ずっと女を抱いてるのか」
「そや、もうな」
 それこそというのだった。
「わしのあれは幾らでもや」
「おっ立つんだな」
「おなご、おのこでもこれやと思ったらな」
 性別関係なくというのだ。
「その時にや」
「すぐに立つか」
「十五で子供を作って」
 そしてというのだ。
「その前から助平修行をしてたが」
「六十になってもかい」
「そや、それでな」
「昨日もか」
「おなごを抱いたわ、今日は天竺のおなごを抱くで。あと色々な異国のおなごがおるさかい」
「どの女もか」
「片っ端から抱いてくで」 
 こう言うのだった。
「今日も」
「よく枯れないな」
 男はここまで聞いて呆れて言った。
「本当に」
「そやから言うたやろ」
「あんたは何度でもなんだな」
「もうこれはというおなごを見たら」
 それが男でもというのだ。
「すぐにや」
「抱くか」
「そうしていくか」
「ここのおなごは拒まんな」
「全くな」
 男は茶を飲みながら答えた。
「それはない」
「そやな」
「拒むことはな」
 一切というのだ。
「しないんだよ」
「この島のおなごはやな」
「だから抱きたいならな」
 それならというのだ。
「もうな」
「それこそやな」
「抱き放題だよ」
「それは何よりや、ほな今日はや」
 世之介は笑って言った。
「波斯とかいう国のおなごのとこに行くわ」
「波斯か」
「そや、あんさんも知ってるな」
「ああ、西の国の一つだな」
 日本から見てとだ、男も答えた。
「南蛮の女の顔立ちでな」
「髪の毛と目が黒いっていうな」
「あの国の女をか」
「ちょっと抱いてくるわ」
「ちょっとか」
「二人位な」
「それはちょっとじゃないだろ」
「それでも行って来るわ」
「そうしてくるんやな」
「今日はまずな」
「それで他の女の方もか」
「行って来るわ」
 こう言ってだった。
 世之介は波斯の女達も抱きその後で越南の女のところにも行った、そして夜は遊郭に行ったが男とたまたま同じ店に入ったので。
 遊ぶ前に彼と共に酒を飲みつつ笑って語った。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ