第一章
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女護ヶ島にて
浮世之介は遂に女護ヶ島に辿り着いた、するとそこは。
まさに美女の楽園であった、彼は島に入りすぐにだった。
股間が熱くなるのを感じた、それで丁度傍にいた若い男に言った。
「若いのちょっと聞くで」
「どうしたんだい、爺さん」
「ここはええおなごが多いな」
「ああ、しかもな」
男は世之介に好色そのものの笑顔で答えた。
「ここは抱き放題だぞ」
「不義密通の罪科はあらへんか」
「ないない」
全くという返事だった。
「もうそれこそな」
「どんなおなごでもやな」
「唾棄放題だよ、遊郭もあるしな」
「ほお、そうしたとこもあるか」
「しかも本朝のあらゆる国のあらゆる歳の女にな」
さらにというのだ。
「異朝の女もいるぜ」
「というと清の」
「いやいや、天竺や南蛮とか他の色々な国の女もな」
「おるんか」
「肌が黒い女だっているしな」
「ほお、肌が黒いか」
「服も色々だぜ、もうな」
それこそというのだ。
「どんな女でもいるさ」
「それでどのおなごも抱き放題やな」
「そうさ、しかしあんたもう歳だろ」
男はここで六十になっている世之介に言った。
「そうだろ」
「もう六十や」
「結構以上な歳じゃないか」
男は世之介の歳を聞いて言った。
「それであっちは大丈夫か?」
「見てみい」
世之介は男に笑って自分の臍の下を指差して見せつつ語った、見れば。
着物の前が膨らんでいた、男にそれを得意げに見せて話した。
「この通りや」
「おお、充分から」
「こっちが弱なったことはないわ」
「若い頃からか」
「あんさん位の歳の頃からな」
「じゃあ一日何人でも相手に出来るか」
「充分や、ほな早速おなごの肌を味わうか」
好色そのものの笑みで言ってだった。
遊郭の方に行き目に入った花魁と床に入った、最初はそうしてだった。
茶屋にも入り夜鷹とも遊んだ、そうして遊んでから。
朝に男と遊郭の町を出たところで会って朝までのことを笑って話した。
「幸先がええな」
「最初から三人か」
「そや、まあこれ位はな」
「普通なんだな」
「わしはな。それで清のおなごは何処におるんや」
「今度はそっちかい」
「そや、本朝の女はせいらい抱いてる」
これまでの六十年でというのだ。
「それで今度はな」
「清の女か」
「そうしたい、何処におるんや」
「それならな」
男は彼に応えてだった。
彼を今度は清の造りの館に連れて行った、すると。
赤や黒の艶やかな色合いの異朝の服と髪型の女達が出て来た、世之介はそのうちの二人を選んで男に言った。
「今日はこの通りや」
「二人同時にか」
「相手をするで」
「そうか、おいらは一人だがな」
そ
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