第三章
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「今はな」
「デリヘル嬢もやってるか」
「指名されないと何もならないしやばいお客さんもおるわ」
「何かとあるか」
「ああ、この仕事も。けどな」
それでもとだ、小松は福島の顔を観つつ言った。
「指名されるとな」
「金になるか」
「だからやってるんや、幸いあたし人気あるし」
「稼ぎがいいか」
「だから借金は順調に返せてるで」
「そこまでする人なんやな」
福島はその借金を作ってしまった小松の知り合いの人について言及した。
「その人は」
「ああ、ただやってた店が潰れてさ」
「借金出来たんやな」
「それであたしもなんや」
「助けてるんや」
「デリヘルで働いてるのは内緒でな」
「それは言えへんな」
流石にとだ、福島も頷いた。
「やっぱり」
「言われる仕事だしな」
「そうやな」
「けれどこれが一番だって思ったしな」
「やってるんやな」
「そうさ、それでやけれどな」
お茶を飲むのを一旦止めてだ、小松は福島に言ってきた。
「あたし指名したやろ」
「知っててやってへんぞ」
「それでもだよ、指名したんやしな」
「ああ、どうするかか」
「遊ぶかい?」
小松は福島のその目を見て問うた。
「それで。何なら二万プラスで」
「本番もか」
「まあ店も黙認でうあ」
「それもか」
「いけるけれどな」
「金はあるさ」
それはとだ、福島は先に述べた。
「それで俺お前の顔とスタイル結構好みだったんや」
「中坊の時はか」
「出るとこも出てたしな」
中学時代の彼女はというのだ。
「それでな」
「体育の時結構見てたよな」
小松は今度は笑って話した。
「あたしの体操服姿とかスク水姿」
「気付いてたのかよ」
「そんなの誰でもわかるだろ、クラスの奴全員女子をジロジロ見るんだからな」
体育の授業の時はというのだ。
「半ズボンやったしな、うちの中学」
「足剥き出しでな」
「あたしの足見てたやろ」
「お尻も胸もな」
「あと腰のくびれもか」
「結構な」
福島はここで白状した。
「見てたよ」
「そうやな」
「それで今はな」
今の彼女を実際に見ての言葉だ。
「余計にいい身体になったな」
「この通りな」
「服も凄いしな」
「こうした商売だと普通や」
「相手をその気にさせる為か」
「そうさ、それでか」
「ああ、お前はいいんだよな」
「これが仕事だからな」
返事は割り切ったものだった。
「いいさ、それでどうするんや」
「俺今彼女おらんしな」
「結婚もしてじぇんだろ」
「わかるか?」
「あたしの勘やとお前浮気するタイプやないしな」
それでというのだ。
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