03 始まりの艤装展開
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?・・・」
「う〜ん、確かに怒ると怖いけど、面倒見が良くて、仲間思いの優しい子だったよ? あと料理が上手だった!」
「・・・そうなんだ・・・」
平賀は、子供達が歓談に興じている様子を、微笑ましく眺めていた。ふと、時計に目をやると、進水開始5分前を切っていた
「さて、嬢ちゃんたち・・・歓談はその位にして、進水の準備、始めるぞ」
「教導官殿に意見具申!」
突然清霜が挙手をする
「平賀、清霜意見具申を受諾・・・なんだい? キヨ?」
「浜風ちゃんは泳げないんだって!・・・・であります!」
「・・・そうなのか? 嬢ちゃん?」
「・・・はい・・・その、海とか、プールとか・・・行った事なくて・・・・」
「海は怖いか?」
「・・・はい・・・多分・・・怖いです・・・」
「・・そっか・・・わかった。 それじゃあ浜風はこっちだな。キヨはこっちで好きに入ってていいから。もうわかってんだろ?」
「えへへ〜、やったぁ!」
「はしゃぎすぎて怪我すんじゃねえぞ!」
「イエス!マム!」
「マムじゃねぇよ・・・それじゃ、行くか、嬢ちゃん」
「・・・あの・・・どこへ?」
「建造ドックだよ。あそこなら水深を調整できるからな。膝下くらいの深さなら、怖くないだろ?」
「・・・うん、それくらいなら・・・・」
(2021年6月14日 執筆 同8月5日 加筆修正)
平賀教導官に連れられて、浜風は建造ドックへとやってきた
艦娘用の建造ドックとしては珍しい、船舶用の大型の建造ドックである
波止場から見下ろす船渠は、艤装格納ブースよりも広大で、思わず「ほうっ」とため息をつきたくなる程であった
そして何より、煉瓦を積み込んで造られたドライドックの外観は、歴史的建造物の風合いを醸し出し、何とも形容し難い趣があった
「・・・わぁ・・・・すごい・・・・」
ドックの底部に向かう仮設の階段を降りながら、浜風は感嘆の声をもらす
「いいだろう? ここ・・・・俺も好きなんだよ・・・・」
ここ、某鎮守府の建造ドックは、皇紀2663年に廃止された浦賀船渠を、艦娘の建造用に改装した由緒ある船渠である
元来人型の艦娘の建造においては、さほど大きな船渠は必要とされない為、通常は大浴場程度の大きさがあれば事足りる
だが、建造システムが確立された当初は、数的優位を誇る深海棲艦に対抗するため、一度に沢山の艦娘
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