暁 〜小説投稿サイト〜
絶撃の浜風
03 始まりの艤装展開
[6/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を考え、人選は慎重を期す必要があった




そして、浜風の能力の見極めと研修の方向性を算定するにあたり、それに最も相応しいであろう艦娘、《阿武隈》は、現在は北方海域哨戒任務で長期不在であった




そこで、平賀臨時教導艦、である


彼は、艦娘の艤装に精通した優秀なエンジニアであり、三代に渡り某鎮守府で整備長を務めていた事もあって、信頼のおける人物でもあった


射撃研修を除く、《始まりの艤装展開》と《進水》なら、彼に任せられる・・・・某提督はそう判断したのである






平賀は、自分が教導艦として抜擢された理由を、漠然とではあるが気付きつつあった







浜風の研修内容・・・それは秘匿すべき部分が含まれている可能性・・・・・あの、異様な武装編成辺りに、何かありそうだった







《・・・・確かに・・・・・な・・・・》







《・・・何にせよ、提督には後できっちり説明して貰わないとな・・・》







(2021年8月7日 加筆)












「・・・?」



途中で黙り込んでしまった彼を、浜風は不思議そうに見上げていた



 そんな事を考えていると、通路の奥から艤装展開を済ませた清霜が、がしゃんがしゃんと音を立て、まるでスーパーロボットのように元気よく歩いてくるのが見えた



「浜風ちゃ〜ん!」


「・・あ、清霜ちゃん・・・」




 (2021年6月7日 執筆)


 今生の清霜は、実年齢13歳。生まれは浜風と同じ浦賀船渠で、艦時代と艦娘時代の記憶を共に有している。元々幼い所があるせいか、今の浜風と対等に話しても全く違和感がなかった


 浜風からしてみても、本当に同い年くらいの感じで接してくれる清霜は、同年代(?)の友達と話しているようで、気安かった




 とはいえ、清霜のマインドはれっきとした大人である。シブヤン海海戦の折、栗田艦隊でただ一人《戦闘旗》を掲げた豪胆さは伊達ではない






・・・・はずである





「この後いよいよ進水式だって! 海に出るの久しぶりで楽しみ〜!」


「・・・海に・・・でるの?」


「そりゃそうだよ〜、艦娘なんだもん」


「・・・どうしよう・・・浜風、泳げないの・・・・」


「えっ、うそっ! あんなに泳ぐの上手だったのに?」


「・・・浜風ね・・・昔の事、覚えてないんだって・・・」


「あっ、だからか〜 道理で何か優しいと思ったぁ〜」


「・・・あの、前の浜風は・・・・こわい人なの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ