暁 〜小説投稿サイト〜
絶撃の浜風
03 始まりの艤装展開
[5/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ャリアの中でも、このようなケースに遭遇するのは初めてだった



 つまり、浜風が就航を果たせずにいた二年もの間に、何かがあった、という事になる。この装備変更は、明らかに人為的なものである。それに・・・・・



 それに・・・レベル1の、まだ一度も戦った事のない研修生に、この装備はどう考えてもオーバーパフォーマンスだった。恐らくは浜風の特性に合わせて対空兵装に換装したのだろう。だが、第二改装どころか、第一改装すら受けていない浜風には、防空艦としての素養はあっても、それがステータスに顕著に表れる事はなく、他の駆逐艦と、正直大差はない


 爆雷投射機を外し、補強増設まで施してスロットを拡張しているのなら、そこに対空電探なり高射装置なり・・・せめて機銃を装備するのが普通である。なのに、用途の不明な謎のユニットで2スロットはおろか、その貴重な拡張スロットまでも埋めてしまっていた。これはどう考えても尋常ではなかった



更に言わせてもらえば、こんな事をする人間は、この鎮守府では一人しか思い当たらない








《・・・・何かある・・な・・・》


                     (2021年2月15日 加筆)










「・・・教導艦て?」



浜風に話しかけられて、ああ、と我に返る



「君ら教育実習生に、艤装の使い方や、戦い方を教えてくれる先生みたいなものだよ。普通はベテランの艦娘が就くんだがね」


「どうして教導艦の先生はいないの?」


「たまたま、君らの日程と合う艦娘がいなかっただけって話なんだが・・・・」




《せっかくの「浜風」お披露目だってのに、それは絶対「嘘」だな・・・第一、俺にやらせる位なら、乙・教導艦でもいいだろうに・・・・》


  (2021年2月15日 加筆修正)




と、彼なりに確信していた。だが、理由がわからない。思い当たる節もなかった






この、平賀の憶測はあながち間違いとは言えなかったが、浜風の研修に相応しい教導艦娘が不在だったのは事実である





平賀の言う乙・教導艦とは、Lv.50以上の中堅の艦娘が所持している準・教導艦の資格者の事である。某鎮守府は国内でも有数の規模を誇る鎮守府であるため、多数の有資格者が在住している


普通に考えて、いち整備長に過ぎない平賀よりも、準とは言え、艦娘が教導艦を務めた方が理にかなっている


だが、浜風の研修内容・・・・特に射撃研修は、大本営の耳に入らぬよう秘密裏に行わなければならなかった


某鎮守府在住の艦娘の姉妹の多くが、大本営勤務に従事している関係上、情報漏洩
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ