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絶撃の浜風
03 始まりの艤装展開
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ってみせた


 例え記憶がなくとも、その体はいついかなる時でも臨戦態勢を取る事ができる・・・・




それが、浜風という艦娘なのかも知れない









「いや、重そうというか、実際それはとても重いものなんだがな・・・・」


「・・・そう・・・なの?」


「ああ、そして・・・・これが、陽炎型13番艦《濱風》の艤装と初期装備だよ、嬢ちゃん」




そう言いながら、彼は艤装越しに浜風の背中をぽんぽんと叩いた。




「・・・艤装?」


「要は、嬢ちゃんはお船で、艤装はお船を動かすエンジンみたいなものと・・・・こっちは武装なんだが、まぁ、戦うための大砲とかの事だな」


「・・・・そうなんだ・・・」


「艤装の展開はこれで良しとして、あとは使い方だな・・・まぁ、俺も通り一遍の説明は出来るんだが、これは本来は教導艦の仕事なんだよな・・・・」





 正直、彼はこの子の指導は自分には荷が勝ち過ぎていると感じていた。今まで多くの艦娘の研修を(あくまで整備士の立場からだが)見てきたからこそわかる





《看板に偽りなしか・・・この子はやはり、只者ではない》





なればこその疑問が頭に浮かぶ





《こんな大物の研修を、なんで俺にやらせるかね・・・?》



 そう、浜風と言えば、軍艦時代に真珠湾からレイテまで、大戦のほぼ全ての期間を通じて戦い抜いた歴戦の武勲艦の一人である。鎮守府関係者で彼女の戦歴を知らぬ者などいない。そうでなくても、70年間待ち望まれて、ついに復活した幻の艦娘なのであった






それと、平賀にはもう一つ気になる事があった



 先程、浜風にはああ言ったが、この子の艤装・・・いや、兵装は、12.7cm連装砲と、九四式爆雷投射機が初期装備だったはず


二年前の、浜風の艤装の召還時も、確かそうだったと記憶している



 艦娘の初期装備というものは、就役時点での艦娘の適正や能力、武勲補正の傾向によりそぐわしい形で召喚されている。故に通常は召喚時のままの装備で《始まりの艤装展開》を受けさせるのが普通である。初期装備がオリジナルと異なる場合は、そのステータスに何らかの変調があった場合に限られていた



 だが今、目の前の彼女の兵装は、5inch単装砲Mk.30改という改修不可の特殊兵装が装備されていた。それだけではない。2スロットには武装が換装されておらず、彼の知らない未知のユニットがそこに収められていた。更によく見ると、既に補強増設が施されており、そこにも2スロットと同様のユニットがあった





彼の長い整備士キ
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