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絶撃の浜風
03 始まりの艤装展開
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く着水した
 



「・・・あ・・・ホントだ・・・沈まない・・・・・」



 今度は、水面に両手をついてみた。腰掛けた時と同じように、やわらかい感触が掌に伝わってくる



「・・・やわらかい・・・・不思議・・・・。」



 浜風は意を決して、今度は水面に寝そべってみた。ふかふかの、やわらかいベッドに寝そべっているようで、気持ちよかった


 もっとも、濱乃屋に浜風の寝床はない。いつも廊下の片隅か、土蔵の中で地べたに身を屈めながら眠っていた。だから、やわらかいベッド、というのは、あくまでも浜風の想像でしかない




 仕舞いには、水面でごろごろと寝返りを打ち始めた。もう、楽しくて仕方ないという感じで、見ている平賀も、何だかほっこりしていた。正直、進水でこんなにはしゃぐ子を見るのは初めてだった





「・・・すごい・・・・浜風、もう怖くない・・・・・」



「・・そうか・・・それは何よりだ」







平賀は、そんな浜風の様子を見て、ホッと胸を撫で下ろす







《俺の任務も、どうやら無事に済みそうだ・・・・・・・?・・・・・・・そういえば・・・・・》







《・・・・・・・あ・・・・・・》







ふと、何かを思い出す・・・







《大事な事を忘れてたぜ・・・・・》












「・・・・そうだ、嬢ちゃんにいい事を教えてやろう・・・」




「・・・・いい・・・こと?・・」






水面でゴロゴロしながら、浜風は聞き返す






「このドックは、かつては浦賀船渠って呼ばれててな・・・・・・140年前に・・・・嬢ちゃんはここで生まれたんだ・・・・」






「・・・・え・・・・・・浜風が・・・・・ここで?」






「・・・・ああ・・・・・・ま、言ってみれば、ここは嬢ちゃんのお母さんのお腹の中ってとこだな・・・・」












「・・・・・おかあさん・・・・・」
















「・・・・そっか・・・・・・おかあさん・・・・なんだ・・・・・・ここ・・・・・」















浜風は、うつ伏せたまま水面に頬をつけ、目を瞑る
















「・・・・ここにいたんだ・・・・・おかあさん・・・・・」















もうそろそろ
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