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Fate/WizarDragonknight
マスターからの贈り物
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ここで終わりだ」

 トレギアの号令により、グールギラスが吠える。
 再び、複数の火球が放たれ、ウィザードへトドメをさそうと迫る。
 だが。

「盛炎のうねり!」

 ウィザードの前に、炎の渦が盾となる。
 炎の渦は、そのままグールギラスの炎を吸収し、さらに大きくなる。
 そして、薄く、広く伸びていく炎は、グールギラスとトレギアに浴びせた。
 そして。

「大丈夫か! 松菜青年!」
「煉獄さん!」

 煉獄。
 炎の渦が掻き消えて現れたのは、炎の模様が描かれた上着を羽織る青年。
 またの名を、セイバーのサーヴァント。

「煉獄さん、どうしてここに!?」
「六角少女より、大体の事情は聞いた。あとは、足で探した!」
「足って……!」
「彼が、荒魂の少女を攫ったのだな!」
「あ、ああ……!」
「そうか! なら、これでこの話は終わりだな!」

 悪鬼滅殺。
 炎の柄に、そんな文字が刻まれた黒い刀を構えた煉獄は、続ける。

「ならばここからは! この俺が剣で! 斬り開こう!」

 そんな煉獄に対し、グールギラスは吠える。
 再びの火球。ボールのようにバウンドを繰り返しながら、煉獄へ向かっていく。
 だが。

「だあっ!」

 それが煉獄に届くよりも先に、ウィザードが火球を蹴り飛ばす。
 火のウィザードが、その特性を活用した足技により、グールギラスの火球は消滅した。

「いや、俺だってまだ戦える! 助けてくれたのは感謝するけど、まだいける!」
「うむ! 良い心がけだ!」

 煉獄は、頷いた。
 ウィザードは彼の隣に並び、ウィザーソードガンを構えなおす。
 銀と黒の剣。
 ウィザードは煉獄と頷き合い。
 同時に、グールギラスの炎が放たれる。

「行くよ! 煉獄さん!」
「うむ!」

 火球が地面に命中すると同時に、二人は駆け出す。

『キャモナスラッシュシェイクハンド キャモナスラッシュシェイクハンド』
「炎の呼吸 弐ノ型」

 とどまることなく地面を穿つ火球。
 ウィザードと煉獄は、屈み、跳び、時には切り裂き。
 やがて、二人の炎の力を持つ者は、グールギラスの懐で屈みこむ。

『フレイム スラッシュストライク』
「だああああああああっ!」
「昇り炎天!」

 ウィザードは、煉獄と同じ動き。
 炎の剣で斬り上げ、グールギラスの首を切り開く。

「炎の呼吸 参ノ型」

 電子回路のようなグールギラスの内部構造を見下ろしながら、振り上げた剣を両者振り下ろす。

「だああああああああああああっ!」
「気炎万象!」

 すでに、悲鳴を上げるグールギラスの首は地に落ちている。
 煉獄とともに切り落としたその体は、縦三枚おろし。

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