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Fate/WizarDragonknight
マスターからの贈り物
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ており、生物というよりは、剥製の印象さえも受ける。

「グールギラス。まあ、別に覚えなくてもいいよ」
「ふざけるな……!」

 ウィザードは、そのグールギラスの首を掴み、押し倒す。
 バランスを崩したグールギラスが倒れた隙に、ウィザードは指輪を取り出す。

『コネクト プリーズ』

 先ほど投げ捨てたウィザーソードガンを回収したと同時に、グールギラスは立ち上がる。
 その赤い目は、ウィザードには不気味な印象を抱かせる。焦点が全く合わない、左右別々の方向を向いている目。
 それなのに、口から吐く炎の球体は、迷うことなくウィザードへ向かった。

「はっ!」

 炎の球体へ、ウィザードは唐縦割り。
 左右に分裂した炎は、それぞれ二つの機材に命中し、爆破させた。

「マスターの贈り物って、どういう……?」
「さあ? どういう意味かな?」

 トレギアは一切手を出さず、ほほ笑む。
 ウィザードの格闘技は、間違いなくグールギラスを攻め立てていく。
 だが、相手の動きは鈍らない。あたかも痛覚がないかのように、その肉体でウィザードを攻める。

「っ!」

 ウィザードは両足を合わせ、その顔面を蹴り飛ばす。反作用で半回転、距離を置いて着地した。
 だが、すぐに体勢を立て直したグールギラスが、こちらに口を開ける。

「やばい!」
『ディフェンド プリーズ』

 炎の壁。
 同時に、グールギラスの口からは、先ほどと同じような火球が何発も発射される。
 炎の障壁を通じ、衝撃がウィザードへ貫かれてくる。
 さらに、グールギラスは頭突き。
 障壁を破り、ウィザードは容赦なく体をぶつけられる。

「っ!」

 足をなんとか踏ん張りながら、ウィザーソードガンをお返しにとばかりに打ち込む。
 銀の弾丸が命中するにあたって、その表皮が傷ついていく。

「……!」

 表皮の綻びが激しくなっていく。
 そしてウィザードは、その綻びにも部位によって破損具合が異なることを見抜いた。

「首か……!」

 その突き出たという構造上、どうしても首の部分は負担が大きいのだろう。
 全身をくまなく命中させた結果、グールギラスの首を切れば倒せる。

『キャモナスラッシュシェイクハンド キャモナスラッシュシェイクハンド』
「おっと。ダメだよ」

 必殺の斬撃を行おうとしたその矢先、トレギアの手がウィザードへ向けられた。
 黒い稲妻がウィザードの体に命中。爆発とともに吹き飛び、ソードガンの待機状態も解除されてしまう。

「ぐっ……」
「おいおい。私もいるんだから、忘れちゃいけないなあ」

 トレギアはそう言いながらグールギラスに並ぶ。

「さあ。ここまで私を楽しませてくれたけど、君も
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