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アスカ 短編集
雨の日の日曜日は
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君に好意を寄せながらも何もできない僕の不甲斐なさを哀れんでいるのだろうか?


それはありうる


ああ見えてアスカは人の気持ちに敏感だし


普段は僕をからかうのに容赦ないくせに


僕が本当に悩んだり苦しんでいたりしていると、不思議とアスカはそばにいてくれた


そ知らぬふりをして




《仕方ないから、もう少しだけ側にいてあげるわよ》




なんてね




『・・・・・・・・・・・・』




なんだかなあ・・・


そう思ったら・・・・情けなくて、なんかとても凹んだ








でも、本当の理由は・・・・・わかっているつもり・・・・






・・・・多分・・・・寂しいからだと思う






だって・・・彼女には選択の余地が残されていないから・・・・







どんなに寂しくても







・・・僕で・・・我慢するしかないんだ・・・






それは






同情されるよりもずっと哀しい



だから僕は、それに気付かないふりをして、自分を誤魔化していた







くだらない・・・・僕の妄想の理由






















『シンジってばあっ!!』




ふと、我に帰ると、目の前でアスカが腕組をしながら僕を睨みつけていた


『・・・あ・・・と・・・・あ、あれ?』


『・・・・ようやくお目覚めのようね?』


『えっ?・・えっ???』


『・・・よくもまあ、アタシを前にして妄想モードに入れるわよねっ!』


『あっ・・・ごっ、ごめ・・・』




言い終わらないうちにアスカはすっと半身を引く




僕は内心『しまった!』と舌打ちをする


僕の拙い経験によると



この展開はまずい


非常にまずい(汗)



アスカは、人に無視されるのをとても嫌う


もちろんそんなつもりはなかったのだけれど


そんな言い訳などアスカには通用しない


”自分”に関心がない素振りを見せられるのが許せないのだ


次の瞬間には、間違いなく“蹴り”が僕の顔面に炸裂するだろう


戦自隊員をも一撃でのしてしまうという、あの伝説の“アスカ・ハイキック”だ


どうせやられちゃうんだ


なるべくなら、一撃で倒して欲しい


でないと、頼みもしない花柄の“特典映像”を拝まされた後


問答無用のダブルパンチでタコ
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