雨の日の日曜日は
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る
『なんかさ・・・もっと色々してあげたかったんだけどね・・・』
『ううん、嬉しかった・・・・・・・だって無理ないわよ、この有様だもの・・・』
雨が、やんだ
そこは、かつて第3新東京市だった場所
コンフォート17のエントランスを一歩出れば、そこは一年前と変わらない
ただ、ただ・・・・廃墟が広がっているだけだった
そこはもう、誰もいない世界
シンジと・・・・
アスカ以外は・・・・誰も・・・
『・・・ね、知ってる?』
『・・・何を?・・』
『その昔、神様は天地創造をおこない、七日目にその全ての作業を終えて休まれたんですって・・・』
『・・・そう・・・だね・・・』
『でも、その結果がこれだなんて、あんまりだと思わない? テレビも録画ばっかだし、お洒落なケーキ屋さんだってないんだもの!』
『・・・ごめん・・・』
『・・バカね・・・アンタだけが悪いんじゃないわよ・・・これは、みんなが望んだ結果でもあるんだから・・・・・・』
『・・・そう・・・だけど・・・』
『・・・それにね・・・この世界はアタシが望んだ世界でもあるの・・・・』
『・・君の?』
『・・・シンジがいれば、他になにもいらない・・・・なんて、ちょっと失敗だったかも♪ ケーキ屋さんとコンビニくらいは残して置けばよかったわよね♪』
『・・・え・・・・そう・・・だったの?』
『・・・ばかぁっ! 聞き流してよっ! 言うの恥ずかしいんだからぁ・・・』
まさかと思うけど・・・・
アスカ・・・君はひょっとして・・・・
僕らは、エントランスを出て廃墟の街を歩き始める
僅かに残された民家や商店街を彷徨い、“食料”を探す
外の風景は、あの時のまま・・・
・・・リリスの亡骸と・・・・
十字架に磔けられた“天使”たちの墓標・・・
僕は薄々気がついていた
いや、気付かないふりをしていただけかも知れない
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