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アスカ 短編集
雨の日の日曜日は
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くし立てる


まったく・・・笑ったと思えば泣いたり怒ったり(僕が悪かったんだけどね)






ただ、そんな君がいつもと違っていたのは


君は天使の姿で僕の上にのしかかり


鼻先を突きつけながら


そして吐息が触れ合わんくらいに近くだったって事


こんな経験は、昨日までは知らなかった


僕の胸はどきどきして今にも張裂けそう


ある意味、キスよりもときめいた


その原因である君は、今は僕のそばにこうして寄り添っている


そんな君が・・・いつにもまして愛しくてたまらなかった




そう思ったら、知らぬ間ににやけていた・・・みたい


僕があまり動じていないのを見ると、君はムキになってまくし立てる




『ちょっとお! シンジってば聞いてるっ?』




でも


今の君は、明らかにいつもの迫力がない


ちっとも怖くないし、むしろ拗ねている君がかわいいとさえ思う


叱られているはずの僕の口元が緩んでいる事に気付いたのか、アスカは悔しいような、恥ずかしいような複雑な表情を浮かべ・・・


『・・・・もうっ!・・・まったく・・・』


聡明な君は、客観的に自分がどのような状況に置かれているかに気付き


見る見る頬を赤らめてゆく


“結ばれた”事はわかっているはずなのに


“素”に戻ると、裸で抱き合っていることが“あり得ない”事のように思えて途端に恥ずかしくなる


そんな君が慌てふためきすぐに顔を赤くしてしまうのを眺めるのは楽しかった







僕は、アスカに気付かれないように


“あの時”もらった十字架のペンダントを


手が赤くなるほど強く







固く握り締める






掌に・・・鮮やかな痛みが鮮明にはしる






うん、確かにこれは“夢”じゃない







そう確信すると・・・僕は少しだけ安堵のため息をついた

















          雨の日の日曜日は



















僕らがこうなってしまったのは、ついさっきの事


きっかけは、ほんの小さな出来事だった


はじめは


いつものように僕らは居間でテレビを見ていた


君はカーペットにお気に入りのクッションを敷いてごろごろ


ファッション雑誌か何かをめくっては


退屈そうに眺めていたっけ


僕はというと、ブラウン管から流れてくるありがちなト
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