物は試し
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「はい、変身しましたッ!」
ガングニールの姿で、響は敬礼した。
「いや、いつもの装備じゃなくて、ベルセルクに」
「だから、変身出来ないんですってばッ!」
響はそう言って、両腕を組む。
「前はこうやって、うおおおおおおッって気合でサンダーベルセルクに変身出来たんですけど」
「今は?」
「今は……はあッ!」
響は両腕を組んで、気合を入れる。だが、何も起こらない。
「……」
「いや、そんな顔しないで! まだまだッ! うおおおおおおおッ!」
変化なし。
「チェストオオオオオオッ!」
変化なし。
「抜剣ッ!」
黒いイグナイトになった。
「変わりましたッ!」
「いや、その姿じゃないでしょ!」
「だって、変身できないんですもんッ!」
黒いガングニールで駄々をこねられると、ハルトも少し反応に困る。
白のガングニールに戻り、天を仰ぐ。
「うーん、何か掛け声で変身できないものかな?」
「そうだね……例えば、凄い変身だから、超変身とか?」
「おお、よさそうッ! それでは早速ッ! 超変身!」
響は拳法のように、右腕を回す。
だが。
「……ダメみたいだね」
「なんて生き恥ッ!」
「こうしてみると……」
ハルトは、顎をしゃくる。
「アイテム一つで変身できるウィザードってもしかしてかなり便利な方?」
「そうだと思います。そういえば、ハルトさんの変身って、コウスケさんのと同じでしたっけ?」
「そうだね。こうやって」
『ドライバーオン プリーズ』
ハルトは見本とばかりに、右手の指輪をバックルに当てた。
出現した銀のベルトを操作し、メロディーが流れだす。
『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』
「で、こうやって変身用の指輪を使えばオッケー」
『ハリケーン プリーズ フーフー フーフー』
ハルトは、適当に手に入って来たエメラルドの指輪を使う。
風の魔法陣が頭上より足元へ通過し、ウィザード、ハリケーンスタイルの姿となる。
「何て便利!」
「まあ、誰にでも使えるものでもないけど」
ふと、ハルトは、コウスケはどうやって魔法の指輪を手に入れたんだろうと思った。
「あれ、もしわたしだったら、サンダーベルセルクの指輪とかになって便利に変身できたんだろうなあ……」
「時々落としたりして大変だけどね。もうちょっと頑張ってみてよ」
「やりましたよッ!?」
「そこを何とか」
「これ以上は無茶ぶりッ!」
「まあ、そうだよね……」
他に手はないか。ウィザードは少し考え。
「それじゃあ……折角ハリケーンに変身してるし、これやってみる?」
ホルスターか
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