第九章「思い出」
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令和7年(2025年)5月3日(土)に発生した
令和史上最悪の関東地方と東海地方での巨大地震の誘発により
富士山が噴火したことで、首都圏に最悪の被害をもたらしていた。
東名高速道路等も全面的に通行不可となり、鉄道も航空便も運行を停止。
火山灰の降灰により首都圏のほとんどが停電し、ガスや水道も使えず、
首都圏のインフラ等の機能が全て停止してしまった。
世界各国は新型コロナウイルスの流行が終息して行き
平和な日常が徐々に戻りつつある中・・・
日本だけ時代に取り残されながら
震災による恐慌や不況等で更なる貧困が巻き起こっていた。
東京都は壊滅的な被害に遭ったことにより
当然、復旧作業も進むこともなく
震災への復興も滞ってしまった。
遂に東京は首都機能完全停止に追い込まれる事になってしまった。
総合病院の広場
悲しみと辛さに暮れている避難民達。
未夢のラジオには首都機能移転の事について、報道されていた。
キャスター「国内史上最多の死者、行方不明者を出した
前代未聞となる令和関東・東海大震災ですが、
日本の首都中枢機能を損失する以上の
重大な被害をもたらしており
日本は今後、国家非常事態になる見込みです。
尚、復興や今後の日本の首都については
全国知事会議や日本をはじめ、ロシア、イタリア
アメリカ・イギリス ・フランス・中国等と共に
国際会議が近々開かれる模様です。」
その報道を聴いた遼真達は落ち込みながらこう呟いた。
遼真「こんな生活いつまで続くんだろう・・・
パパやママやクラスのみんなはどうしてるかな?」
掛「もうどうしようもならねぇよ。
東京は壊滅してしまってもうボロボロだ。」
木村「政府と知事と自治体の力だけじゃ
東京都の復興はほぼ無理だな・・・。」
しかし、その時・・・
遥「そんなの・・・」
遼真・掛・木村「え?」
遥はそれを強気に否定した。
遥「そんなの・・・!絶対あり得ないよ?」
遼真「お姉ちゃん・・・」
掛「遥・・・」
遥は涙ながらに皆にこう伝えた。
遥「私達は日本の首都・東京で生まれたんだよ・・・。
東京が壊滅しちゃったら・・・。」
遥の場所に皆が集まる。
遥「もう日本はおしまいなんだよ!」
サングラスの若者が遥にこう伝えた。
若者「何だよおしまいって、首都を移せばいいだけの話だろ?」
しかし、遥は首都移転を拒んだ。
遥「首都が移るのだけは絶対嫌だ・・・!
私達は日本の中枢で生まれてきたんだよ・・・。
東京は日本の中心地・・・
それが日本の首都だから・・
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