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レーヴァティン
第二百三十二話 北の端までその十

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「城の者にそのことも伝えてだ」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「我々はですね」
「ここで、ですね」
「それを伝えて」
「降るか否か」
 幕臣達も言った。
「それはですね」
「そのことを伝えますね」
「そうしますね」
「そして選ばせる」
「どちらか」
「その様にする」
 こう言ってそうしてだった。
 英雄は津軽城を囲む者達に使者を送ってだった。
 返事を待った、すると。
「そうか、そうしたか」
「降ることを選びました」
「どうやら城の兵糧も減っており」
「かつ先の負けで傷付いた者があまりにも多く」
「どうにも戦えなかった様です」
「精も根も尽き果て」
「戦える状況ではなかったか」 
 英雄はその話を聞いて述べた。
「そうだったか」
「はい、そしてです」
「遂に降ることを選びました」
「そしてそのうえで、です」
「奥羽の戦も終わりました」
「これで」
「そうなったな、ではだ」
 幕臣達からその報告を聞いてだ、英雄は言った。
「後はな」
「はい、後はですね」
「戦の後始末ですね」
「それを行いますね」
「それに入りますね」
「戦は終わって万事済んだとはならない」
 その様になるとだ、英雄は言った。
「むしろだ」
「その後ですね」
「戦の後始末ですね」
「それが大事ですね」
「そちらの方がな、だからな」 
 それでというのだ。
「これよりそれに入る」
「そしてそれを収め」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「それが済んでからだ」
 そのうえでというのだ。
「大坂に戻る、ただ軍勢はかなり戻す」
「三十万を超える軍勢はですか」
「そうしますか」
「後始末に入れば」
「そうしますか」
「そうする、また蝦夷攻めの時に集めるが」
 それでもというのだ。
「今はな」
「これで、ですね」
「軍勢は戻しますね」
「それぞれの領地に」
「軍はあるだけで多くの銭がかかる」
 このことからだ、英雄は話した。大軍というものはただ存在しているだけで多くの銭がかかるものなのだ。
「そして動かし戦わせるとな」
「尚更ですね」
「銭がかかりますね」
「そうなりますね」
「今回もそうだった」
 この度の奥羽攻めでもというのだ。
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