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幻の月は空に輝く
贈り物
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りだけど、どうやら意味が通じたらしい。

「テン」

 枝の上から優雅に状況を見ていたテンに声をかけてから、私は来たばかりの道を引き返す。
 とりあえず。そうとりあえず。これから工房に篭ってなんか作ろう。
 そうだ。そういえばネジがクナイを欲しがってたよね。手が少し大きくなったみたいで、前に使っていたものが使いづらくなったとか。
 うん。今度はイタチが吃驚するぐらい喜ぶものを作って贈ろう。そうすればきっと、今日の事も懐かしい思い出になるはず!
 ……と、思いたいなぁ。
 

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