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小学校の入学式の日。私は仲好しの有馬香菜ちゃんと一緒のクラスだとわかった。
「香菜ちゃん 良かったね ウチ等、おんなじクラスだね また 遊べるね」
「ウン 真珠ちゃんが居てくれて、あんしんだよー」
次の日、教室に入っていくと、出席簿順に席が決まっていて、私は、前から二番目の席だった。そして、その後、隣にやってきたのは、御読昂だった。
「あっ 昂君 同じクラス」と、思わず言ったのだが、私、少し、嬉しかって「また 一緒だね」と、続けたのだが
「うん でも 泣き虫はごめんだぜ」と、言い返して、ランドセルを置いて廊下に出て行ってしまった。
「なんだよー あいつ クソー」と、面白くなかった。その時、右隣りの女の子が話しかけてきて
「私 鹿島蘭て言うんだ よろしくね」
「あー ウチ・・私は 織本真珠 よろしくね」
手足が長くて、可愛らしいって感じの子だった。唇もなんか塗っているのか、ツヤツヤしていて、いい匂いがするんだ。後で、わかったんだけど、地元の建設会社の社長の娘で、お金持ちで大きな家に住んでいるっていうことだった。
私は、香菜ちゃんと、その席の後ろの榎川かすみちゃんと、そして、かすみちゃんと仲の良い吉川涼ちゃんとお昼休みなんか、集まっていることが多くなっていた。
「鹿島さんって しきりに、御読君に話しかけているね 大丈夫? 真珠ちゃん」と、香菜ちゃんが聞いてきた。
「大丈夫って? ウチ 関係ないもん」
「鹿島さんってねー 男の子にチャホヤされたいみたいなんよ でも、塾に通っているから、もう、2年生の算数やってるし、英語も勉強してるんだって」と、かすみちゃんが言って居た。
確かに、今も、昂君に楽しそうに話掛けている。
『ほっておいていいのかなぁー』と、又、心の中で声がしてきた。
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