暁 〜小説投稿サイト〜
DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
即戦力
[2/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
陽香side
投球練習を行う少女。ゆったりとしたフォームからキレのあるボールを投げ込む瑞姫。男子に混じって全国大会でも投げたこともある彼女の力に私たちは期待の眼差しを向けている。
(しかもこの回は優愛と栞里に回ってくる。この二人をどう抑えるのか)
運がいいのか悪いのか、クリンナップからの攻撃。選手の都合上2イニングしか投げさせることができないことを考えるとこの打順の巡り合わせは最高だろう。
まずは三番の恵から。初球は外角のストレート。スピードもそこそこあり、コースも高さも完璧だったボールに手が出ない。
莉子から返球を受けると速いテンポですぐに投球に入る。
「ストライク!!」
続くボールを恵は振っていくが外に逃げていくスライダーで空振り。あっという間に追い込むと続く三球目も外へ逃げるスライダー。リリースの時は甘いボールに見えたからか、これにも手を出してしまい空振り三振に倒れていた。
(これくらいはやってもらわなきゃ困るか)
クリンナップに入っているが恵の打力はそこまで高くはない。同じ三年生として栞里と伊織が押し込んだといった感じだろう。問題はここから。打席に入るのはこのチームトップクラスのスラッガー優愛。彼女はいつも通りのユルッとした表情で打席に入る。
莉子side
(ストレートは120km弱くらいか?スライダーもいいし決め球もあるとは……)
改めて陽香と瑞姫をこっちのチームに集めた理由がわかった。確かにこれだけのレベルでは初心者キャッチャーにバッテリーを組ませるのは酷だ。だから投手力に差が出てもいいから私と二人を組ませることにしたんだろう。
(それにこいつとやれるのはいい経験になる)
日本代表に選ばれるほどのスラッガーである優愛。彼女とこんな実践でやれる機会はそうそうない。
(まずはこれからだ)
もっと我が強い奴かと思っていたがすんなり頷くのを見るとそうでもないらしい。もしくは配球の意図をしっかりわかっているかのどちらかか。
「ストライク!!」
外から入ってくるスライダー。これには手を出すことはわかっていたので低めに外れるように指示をしていたが、寸分違わずそこにコントロールされてくる。
(コントロールは陽香よりもいいかもな。なら……)
もう一球スライダーを続ける。ただし今度はワンバウンドするくらい低くだ。
「わぁ!!」
早打ちの優愛はこれにも手を出して空振り。見逃せば二つともボールだが、逆にこれで追い込まれると打者としては辛いだろう。
(瑞姫に振らせるキレがあるのも確かだな)
次は高めにストレート。これにも手が出かけていたが何とか止まって1ボール2ストライク
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ