暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
”radiant force”
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 ブライは一足先に、結果を理解した。
 足を前もって回転させ、接近した響へかかと上げで反撃。響の拳と相打ちとなる。

___唄え 可能性に ゼロはない___
「チッ……ラプラス!」

 ブライの命令に、ラプラスが再び宙を舞う。
 だが、それがブライの手に届くことはない。
 孤高の刃は、持ち主に届くよりも先に蹴り弾かれる。
 弾き飛ばされていくラプラスソードに、ブライは舌打ちした。
 さらに、響は駆ける。
 同時に、ブライの拳も更なる紫の光が集中していく。

___飛べよ この 奇跡に___
「ブライナックル!」
「光あれええええええええええええええええええッ!」

 黒と紫。
 近しい、だけれども対局。
 二つの拳は、それぞれのエネルギーを互いへ放射。

「あああああああああああああああああああッ!」
「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

 そして。

「うわわッ!?」
「グッ……!?」

 暴発。

 響のガングニールはイグナイトごと解除され、その生身を地面に転がすこととなった。

「響ちゃん! 大丈夫?」
「へ、へいきへっちゃら……」

 一方、ブライもまた変身を解除し、ソロの姿で膝を折ることとなった。

「バカな……有り得ん……!」

 ソロは響を恨めしい目で睨んだ。

「キサマたちに……ムーの力が……!」
「違うよ……」

 美炎の肩を借りながら、響は言った。

「私は……ムーを、恨んではいないよ。そりゃ、あの時は他に選択肢もなかったし、私がムーの仇みたいにはなっちゃったけど……でも……」

 響は、静かにソロへ手を伸ばした。

「わたしは、ソロ。あなたとも手を繋ぎたい」
「キサマがどう思おうと関係ない……言ったはずだ。今のお前を倒さなければ、オレはムーの誇りを取り戻せないと」

 ソロはそう言いながら、響へ背を向ける。
 足を引きずりながらも、そのままその場を去ろうとしていた。

「覚えていろ。ランサー。キサマは必ず、オレが倒す。その時まで、その命は取っておけ」
「待って!」

 思わず、美炎は呼びかける。
 足を止め、背を向けたままのソロへ、美炎は続けた。

「どうして……どうして、コヒメを狙うの?」
「……」

 だが、美炎への返答は、無言の返答だった。
 彼は静かに振り向きながら。

「あの荒魂は……鍵だ」
「鍵?」

 ソロは静かに美炎を、そして響を睨んだ。

「……古来のムーの敵……神が産み落とした、毒蛇のな」
「毒蛇?」

 ソロは頷いた。

「キサマたちも、名前くらい聞いたことあるだろう。この国にも伝わる邪悪……ヤマタノオロチ」
「え!? それって……」

 つ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ