黒薔薇 咲夜
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々だ。試合で結果を残せない選手は飯も食えない。試合で結果を出せない奴は眠ることも許されない。ましてや相手は神のアクアで強化された強化選手。俺の仲間達も何十人も病院送りになったものさ」
「…っ、ひどい…!」
想像するだけで、絶望するような日々。
それをナイトメア…、黒薔薇くん達は過ごしていたのだ。
「あの時の支配されていた時の恐怖があの時蘇ってしまったんだ…。…情けないだろう?」
「情けなくなんてないよっ!!」
私の本心からの叫びだった。私は溢れ出る涙を抑える。
「そんなの…っ、そんなのっ!あんまりだよ…っ…」
「天空橋…ありがとう…」
黒薔薇くんは私にハンカチを差し出す。
私はそれを手に取り涙を拭う。
「天空橋、お前はこんな俺のことを情けなくないと言ってくれた。…怖さっていうのはそんな簡単には無くならない。多分俺や天空橋、これからもそう思う時があるかも知れない。だから俺と約束してくれ」
私は黒薔薇くんの目を見つめる。
「心の中で俺らは1人じゃないって唱えるんだ。俺も頑張るからさ…っ!」
私は自分の胸に手を当て目を閉じる。
浮かぶのはお兄ちゃん、黒薔薇くん、雷門イレブンのみんな。
スーッと何かが軽くなるような感覚。
黒薔薇くんの言葉という鍵が私の錠前を外してくれたような感覚。
私の心を押しつぶしていたものはなくなり
心にあたたかいものが流れてくる。
「そうだね…私達は1人じゃない…っ!」
私が笑顔で黒薔薇くんに答えを返す。
観覧車も下に到着のタイミングだ。
私達は同時に観覧車から降りた。
「天空橋行くか」
「うん!探そうっ!」
私達は再びナニワランドの捜索を開始したのだった。
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