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幻の月は空に輝く
課外授業に行こう・3
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りに漂う螺旋丸は目視で5,60。対して守鶴の砲弾は精々10発。螺旋丸二つで相殺。三つ目からは…。

「右腕、左足、右足…」

 ナルトの言葉と同時に、螺旋弾が守鶴を貫いていく。

「左腕」

 四肢を貫かれ、ドォォン、と音をたてながら守鶴が地面へと沈んだように見えたけど、チャクラの量は相変わらず。
 
《人間にしてはやるじゃねーか》

 大量の砂が動き、貫かれた守鶴の手足を保護する。さっきも防御はしてたけど、同じ場所に螺旋弾を何発も食らったのが貫かれた原因。一発の攻撃力は守鶴に劣るものの、数を重ねれば守鶴の防御は貫ける。
 守鶴が先ほどとは比べ物にならない大量の砂を防御にまわしているんだけど、それを見てナルトが面白そうに笑った。

「ご主人様、だろ? まずはおすわり。やってみようか?」

《――っ》

 立ち上がろうとしていた守鶴の胴体を、尾が貫く。ナルトのチャクラが九尾の尾を模り、固めたはずの防御の砂をあっさりと貫いた。
 貫く為に使った尾は一つ。残りの八の尾はくるりくるりと守鶴の周りを回ってる。

「名前はポチでいいか。ペットにアホ狸は可哀想だしなァ」

《……ヒィ》

 狂気に満ちていたはずの守鶴の瞳に怯えの色が浮かび、悲鳴が漏れた。それも仕方ないと思う。
 大玉螺旋丸を幾つも背負ったナルトが、九尾の尾で守鶴の頬を突く。手の平サイズの螺旋丸だけかと思ったら、幾つかの螺旋丸が合体して大玉サイズのものがあっさりと出来上がった。
 だから術の名前が大玉螺旋弾だったんだね。
 それは兎も角、流石にこの辺りでストップをかけないと。

「ナルト。話し合いは我愛羅も混ぜてくれ」

 このままだと我愛羅の知らない間に守鶴がポチになってしまう。せめて名前は我愛羅と一緒に考えなきゃね。




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