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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epilogue彼らの物語は今ここに終わる
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ルの胸には、1歳半の赤ん坊は寝息を立てている。名をシグルド・フライハイト。再誕戦争が始まるより前に実在したと言われているアースガルドに伝わる英雄の名前だ。名前負けしないように強く清く育てていくと、シャルは宣言していた。そんなシグルドは母親であるシャルが差し出した人差し指を握り、「あーうー」と笑顔を浮かべた。
「ふあー! 可愛い! あゆもシグルドも可愛すぎて、アイリ、にやけちゃうよー!」
当初ははやてとシャルがずるいと駄々を捏ねていたアイリだったが、あゆやシグルドが生まれてくると一気に落ち着き、良いお姉さんとして面倒を見てくれている。ちなみに今もなお教会騎士団の融合騎部隊、藍木春菊騎士隊の隊長としてミッド住み。主離れの時期なんだと少し寂しくなった。
「トリシュ達も来られたら良かったんやけどな」
「あの子は臨月だし、産休取ってるわたしやはやてとは違ってルミナ達は通常勤務だしね」
はやてとシャルが向き合ったことで、あゆとシグルドが近くなる。異母姉弟関係になる2人は互いに手を伸ばし、きゅっと優しく握り合った。その微笑ましい光景にアインス達も、なのは達も笑顔になった。もちろん私も。
「なあ、ルシル君」「ねえ、ルシル」
「ん?」
私に同時に声を掛けてきたはやてとシャルに振り向くと、2人は一度互いの顔を見合わせた後にこう聞いてきた。
「「幸せ?」」
その問いを聞いたとき、私はこれまで自分が歩んできた人生が一気に脳裏を過った。まったく普通の人生ではなかったな。特に“界律の守護神テスタメント”というものが。ただ、そのおかげで今の私があるのも事実。事実ならぬ人生は小説より奇なり、だな。自分の半生を小説にしたら売れ・・・ないか。
「もちろん、幸せだ。私には勿体ないほどだよ。はやてとシャルとの間には子どもが出来、アイリやアインス達、なのは達が支えてくれている。これ以上の幸せなんて考えもつかないよ。だから・・・私は、この人生を愛している」
虹の橋を再び歩き出しながらそう答える。ルシリオン・セインテスト・アースガルドという人生を諦めなくて良かった。万感の思いを載せての発言だったんだが、くっさいセリフを吐いたとすぐに思って顔が熱くなる自覚をする。何か言い直した方がいいのか、または開き直るべきか、さてどうしようかと思っていたら、はやてが私の右腕を、シャルが私の左腕を抱きしめた。そしてアイリは、私の背中に飛び乗った。
「私も!」「わたしも!」「アイリも!」
「「「この人生を愛してる!」」」
はやて達も、そしてなのは達も「愛してる!」と大合唱。恥ずかしいやら照れ臭いやら複雑な思いが生まれたが、みんなのノリがそんなものを押し流していった。だから私はもう一度・・・
「愛してる!!」
大きな声で、ア
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