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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
第四十二話 夢想
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すね」



9月18日15:10 自由惑星同盟軍、EFSF第二〇一哨戒隊
ヤマト・ウィンチェスター

 そりゃまあ、めっちゃ警戒するよな。赤の他人、しかも敵国の人間に自分の事を詮索されるんだから。でもなあ、言いたくなっちゃうんだよなあ。いちいち反応がアニメ通りなんだもん。
だけど、ラインハルト達を帝国に連れ帰ったら、銀英伝終わっちゃうな…。のちのラインハルトならまだしも、今は中尉で駆逐艦の航海長に過ぎない。どう逆算しても危険性を訴える事など出来ないな…変に騒ぐと情報部に睨まれそうだ…。
だけど連れて帰ったらどうなるんだろう。俺の知っている銀英伝は終わる。ラインハルトが同盟で栄達?
そんなバカな…。俺がこの物語を壊す?いや壊したくはない、でも…

“ジョンドゥー、ジョンドゥー。アイオワ・エース”

「アイオワ・エース、ジョンドゥー。どうしました?」

“ジョンドゥー、アイオワ・エース。先程撃破した艦が緊急電を発していた様です。イゼルローン回廊内に熱源反応。まだかなり遠いですが、まっすぐこちらに向かって来ます”

「アイオワ・エース、ジョンドゥー。時間的にはどれくらいの余裕が?」

“ジョンドゥー、アイオワ・エース。現在の敵の速度だと約三時間程です”

「ジョンドゥー了解」

「ミューゼル中尉、助かりましたね」
「え?」
「貴方方のお味方がこちらに向かっています。純粋に救援に来たか、死なせたら色々マズイ人間が乗り込んでいる事に誰かが気付いたか…どうです?同盟に来ませんか?亡命と言う形で。私は貴方達を色々と助ける事が出来る。これは本心です」
「…何を言っているんだ」
「…ジョンドゥー了解。あまり時間的猶予はありません、どうです?」
「断わる」
「そうですか。まあ、それでこそラインハルト中尉らしいというものです。あ、機密は渡して貰いますよ。もうデータは移し終わっている筈です、違いますか?」
「…ほら、持っていくといい。機密と言っても大した物は入っていないぞ」
「それはこちらで判断しますよ、ありがとうございます。では艦長の元へ戻りましょうか」

 「解放していただけるというのですか」
「機密情報はいただきました。これさえいただけたら、身の安全は保証すると言った筈です。まあ、個人的に帝国人の恨みはあまり買いたくはありませんし…今から皆さんには脱出ポッドに移って貰います。ポッド離脱確認後、ハーメルンUは撃沈させて貰います。そうすれば機密が洩れた事も分からない。如何です」
「…承知しました」
「さ、早く。我々も逃げねばなりませんので」



9月18日15:40 銀河帝国軍、ラインハルト・フォン・ミューゼル

 「艦長、ハーメルンU、破壊されました…残念です…。イゼルローン要塞までの航路
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