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真・恋姫†無双~現代若人の歩み、佇み~
第二章:空に手を伸ばすこと その参
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えているから頭回っていないのね!?!?」
「なにをいう!!!ただ真っ直ぐ突撃するだけの脳ではないわ!!!!たまに曲りながら突撃している!!」
「突っ込むところがそこではない気がするが、そんな姉者も可愛いな」

 竜虎交わらずといったところか口論がさらにヒートアップする。水色の女性は黒髪とは姉妹の関係であるらしい、拳を握って力強く違う点を反論する女性を微笑ましく思って暖かな視線を送る。頭を上げていれば、その視線がバカな人をカワイイと称する日本の友人を想起させるものだと分かっただろう。仁ノ助はその口論を聞き流して頭を下げているため見ることが出来なかった。
 やがて疲れた口調で曹操が二人の口論に口を挟む。

「二人ともそこまでにしなさい。我が軍の恥部として君臨する積りなのかしら?」
「い、いえ、そうのような気は一切ございません!!」
「そ、そうです華琳さま!!全部桂花が悪いんであって私はっーーー」
「それ以上の言い訳は無用よ、私に恥をかかせる気なの?」

 本陣に人を招いた手前で部下の醜態を態々見せるほど彼女は愚かな人間ではない。二人もそれには異を唱えるつもりが無いのであろう、不承不承という感じで喉元に出掛かっている互いへの罵倒を飲み込んだ。もう一人の女性は何も言わずに臍|を噛んでいる黒髪の女性の隣に立っている。
 曹操は改めて頭を垂れる仁ノ助を上から見据えた。

「部下の失態を詫びるわ。あなたにも恥をかかせてしまったわね」
「いえとんでもありません。むしろこうなった原因は私の連れでありますが故、それを止めなかった私にこそ責任があります」

 頭を上げずに仁ノ助はさらに詫びを入れる。騒動の元々の原因は彼の連れの暴走であることは間違いない。
後で原因をきつく問いただすことにしよう。
 彼の謝罪は理解は出来るがという風に、曹操は顔を顰|(ひそ)めて再度言う。

「あなたの気持ちは分からないでもないけど、これ以上互いが詫び続けたらきりがないわ。今回の件は叱責だけで済まして、話が進むようにお互い手を打ちましょう」
「・・・・・・承知しいたしました」

 彼女の言葉に自分達の死が回避されたことへの大きな安堵の念が生まれ、仁ノ助は感謝の意を湛えてゆっくりと頭を挙げた。軍師が此方を非難するように目を向けているのに対し、罰が悪くなる。しかし既に先ほどの話で互いの失点を認め合って終わりとしたのだ、彼女の抗議はここで受けることは面子上相応しくないだう。
 今は幸運にも、曹孟徳の陣営に招かれた理由を聞くことが先決である。彼は曹操を見詰め、言葉を慎重に選びつつ問うた。

「して、此度私らがここに呼ばれたのは如何様な理由があってのことでしょうか」
「順を追って説明しましょう。我らは今漢王朝の勅命をうけて黄巾討伐に向かって出撃した、左
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