始まりから夏休みまで
近野のどかには近づくなって話
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っただけで儲けものだ。
さらに友作くんは話を続け、新しい質問を彼になげかける。
「お前に葛城の殺害を指示したのは、誰だ?」
そう、それが1番の疑問。
あの時何故僕は殺されそうになった?
恨みを買った覚えもないのに、
ただそういった質問をすると豪快に笑い飛ばしていた森長可は真面目な顔になり、腕を組んで少し考えてから、
「俺の殿様…マスターだ。会長からの指示じゃねぇ。マスターが殺せっつった。」
と、言った。
「そいつは誰だ?どこにいる?葛城と関係する人間なのか?」
友作くんはさらに細かく質問するが、難しい顔をした森長可はそれ以上答えることはなく
「それ以上は言えねぇ。」
言えない。
どうきこうがそれの一点張りだった。
「どうしてだ?」
「言えねぇもんは言えねぇ。第一言ったところでどうすんだよ。」
「そりゃあ勿論、マイの前で土下座させて気の済むまでぶん殴」
「謝るよ。」
そう、謝る。
僕は、そう言った。
「葛城、お前何言って…?」
「謝るよ。よく分からないけど、きっと僕がその人に殺したくなるくらい嫌なことをしちゃったんだよね?」
「おいおい、キミは殺されかけたんだぞ!?謝るべきなのはバーサーカーのマスターじゃないか!」
謝るのはあちら、
でも僕は、そうじゃないと思うんだ。
「このままモヤモヤしてスッキリしないまま終わるのも良くないから。」
「おい待てよ。マスターはてめぇお顔合わせたくねぇからこうしてオレを使わせたわけでなぁ…。」
「僕に会いたくない…ってことは、やっぱり僕が悪いんだね?」
「う…。」
しまった、という顔をする森長可。
僕と…顔を合わせるのも嫌な人。
よく分からない…僕は、そこまでして恨みを買ってしまった人がいるのだろうか…。
「謝って済む問題じゃないかもしれない…けど、このまま終わらせるのも良くないと思ったんだ。お願い鬼武蔵さん。あなたのマスターのこと、教えて欲しいんだ。」
「…。」
森長可は口を固く閉じ、喋らないつもりだ。
と、そう思ったけど
「…。」
「…お願い。」
「…オレから聞いたとか…言うんじゃねぇぞ。」
彼は思ったより、優しい人だった。
?
翌日。
「まさか同じ高校でしかも同級生だったなんてな…。」
「うん。ちょっとビックリした。」
放課後のこと。僕と暮馬くん、友作くんの3人は森長可のマスターがいる教室へと向かっていた。
あの後、彼から聞いた情報によると自分のマスターは学生。
さらにこの高校の生徒の2年だという。
それと最後に、森長可は忠告を残してくれた。
「謝る謝らねぇはお前の自由だ。けどよ、マスターはお前を尋常じゃねぇくらい恨んでる。お
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