11-?
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
お店の完成は、お盆前の予定だったが、私が、営業は何とか休まない形で続けたいと言ったものだから、色々と工夫しながら、やる形になったもんだから、遅れて9月初めになるということになった。
私は、それでも良かったのだ、1周年に間に合えば。新居の方は、8月末に完成するという予定だった。
蒼のお母さんが、私のお父さんと、一度、顔合わせというか、会ってお話もしなければと言うので、一緒に食事をすることになった。お店のお休みの時で良いというので、蒼の仕事帰りを待って、お寿司屋さんの2階の個室を予約してくれていた。
私は、白いレースの襟の付いた紺のワンピースがあったのだけど、お父さんはダークブラウンのブレザーしか無くて、それでも仕方ないかと思って、ノーネクタイで、予定のお店に出向いて行った。もう、先に、蒼のご両親は着いていたのだ。
「すみません お待たせしてしまって」と、私は、部屋に案内された後、言ったのだが
「いいのよ まだ 約束の時間前だし 蒼も帰ってきていないから」と、お母さんが言ってくれた。
その後、お父さんが挨拶をして、座ったのだか、蒼のお父さんが
「飲み物は何がいいですか」と、いきなり聞いてきた。
「はぁ お酒で・・」と、うちのお父さんたら・・。私は、お父さんの脚をコツンとしていた。
「じゃぁ 熱燗を頼んでくれ」と、お母さんに言っていたが
「いゃ ワシは いつも冷なんですわ」と、又・・
「お父さん 飲みすぎちゃぁ 嫌よ 今日は・・」と、私、留めたんだけど
「いいじゃぁないか 美鈴さん 特別な日なんだから」と、蒼のお父さんも、その気になっていたのだ。お母さんは、電話でお酒を冷でと氷とお水を、それとウーロン茶を注文していた。
お酒が運ばれてきて、その後、直ぐにお刺身と天ぷらが来た時、蒼が顔を出した。それまで、あまり、何を話していいのか、みんな戸惑っていたから、丁度良かったのだ。
「あー ごめん ごめん 1本乗り遅れてねー」と、言いながら入ってきた。蒼は着ていたスーツの上着を脱ごうとしていたので、私は、思わず、その上着を受け取ってハンガーに掛けにいった。
蒼がビールを頼んで、改めて乾杯をした。
「美鈴さんは、本当に気立てが良くて、うちの奴も仲良くしてもらっているんですよ そんな人が蒼の嫁になってくれるんで、嬉しく思いますよ」と、蒼のお父さんが言うと
「この子とは、気がついたら、二人だけで生活していて、それ以前の記憶を失くしていまして それから、ずーとワシの世話をしっぱなしでね、ワシはなんにもしてやれなくて・・・やさしい娘なんですよ どうか、よろしくお願いします」と、お父さんは頭を下げていたので、私も、あわてて頭を下げた。
「ふたりとも それで 式は決めたの?
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ