暁 〜小説投稿サイト〜
困った許嫁
第三章

[8]前話 [2]次話
「やっていくわよ」
「それじゃあね」
「兎に角私が言うことには」
「素直にだね」
「聞いてね、それと」
 ここでだ、薫は。
 顔を赤くさせた。そうしてこうも言ったのだった。
「あとね、もうね」
「お互いの親がだね」
「いいって仰ってくれたから」
 それでというのだ。
「今夜もね」
「二人でね」
「寝る前に床は用意して」
 そしてというのだ。
「お風呂もね」
「入って」
「いいわよね」
「うん、今夜もね」
「式はまだだから」
 この話もした。
「だからね」
「子供はだね」
「まだだけれど」
「それは式を挙げてからだね」
「二人共大学まで出て貴方が就職して」
「籍を入れて」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「式を挙げてからだけれど」
「そうしたことはね」
「いいって仰ってくれたから」
 それぞれの両親がというのだ。
「同じお部屋に住むことを許してくれたから」
「だからだね」
「ええ、今夜も」
「それじゃあね」
「だから今日もね」
「帰ったら稽古をして」
「学業もしてね」
 そしてというのだ。
「お風呂に入って」
「一緒に寝ようね」
「そうしましょう」
 顔を赤くさせて言った、そうしてだった。
 篤は薫の言う通りに学校の授業が終わるとまずは古武術の道場に通いそれからスーパーで買いものをしてだった。
 二人が同棲しているマンションに入って復習と予習もした、薫は彼と一緒に勉強をすると料理をしてだった。
 二人で一緒に食べた、その時に薫は篤に尋ねた。
「美味しい?」
「うん、今夜のものもね」 
 篤は食べつつ笑顔で答えた。二人でちゃぶ台を囲んでいる。
「美味しいよ」
「そうだといいけれど」
「今日はパエリアにしてくれたんだ」
「美味しくて栄養バランスもいいと思ったから」 
 見れば冷凍のシーフードを解凍したものにだった。
 パプリカやプチトマトそれに大蒜が入っている、それを食べつつ言うのだった。
「だからね」
「作ってくれたんだ」
「それとサラダに」
「チーズも入れてくれたね」
「私和食が多いけれど」 
 作るものはというのだ。
「けれどね」
「中華やイタリアンも作ってくれてるし」
「フレンチもでしょ」
「それでだね」
「スペイン料理もって考えて。あと今度タイ料理もね」
「作ってくれるんだ」
「ええ、だから楽しみにしておいてね」
 こう篤に言うのだった。
「そうしておいてね」
「食べるのならだね」
「美味しくて栄養があって」
「そういうものでないと駄目だから」
「それでね」
 だからだというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ