未来編 数多の伝説を残した者達
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でには側にいられるように仕事を済ませておきたい、という愛情故であった。
クサンテ公妃の絶世の美貌と抜群のプロポーションは、何人産んでもまるで衰えていない。それどころか、愛する男の寵愛を一身に受けられる喜びに日々打ち震えている彼女の美しさは、第1公子の出産前からさらに磨きが掛かっている。ハンター時代から豊満だった彼女の乳房と臀部は、より淫らに成長していた。
そんな公妃と絶え間なく愛し合い、即位から毎年のように子宝に恵まれている御盛んなアダルバート・ユベルブ大公は、今日も多忙を極めている。そういう時に第1公子ことアダイト・ユベルブの面倒を見るのが、グランディーノ・クラウディス伯爵の日課となっているのだ。
(……ヤツマ、お前の言った通りだった。俺も、随分と変わったように思う。きっと、これからも変わっていくのだろうな。アダイトのように……皆のように)
公子の頭を優しく撫でながら、遥か彼方まで広がる青空に視線を映したグランディーノは。共に幾つもの死線を潜り抜け、数多の伝説を築き上げてきた同期達を思い、微笑を浮かべている。
その貌はまるで、ディノ・クリードと名乗っていた頃のようであった。
◇
――遠い昔。自然と共に生きる人々の歴史の中で。モンスター、と呼ばれる巨大な生物との命のやり取りを繰り返す、ハンターという者達がいた。
ありとあらゆる武器を操り、人智を超越する存在と戦い続けてきた彼らは、己が狩ったモンスターの素材を元に、さらなる強さを手にしてきた。
彼らはその強さを以て、より強いモンスターに挑んで行く。その繰り返しは、やがて大きな歴史の渦となって行くのだ。
これは。その歴史の片隅に埋もれた、ほんの小さな物語から始まった英雄譚だったのである。
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