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レーヴァティン
第二百二十九話 姿を隠しその七

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「最初からわずらわしいことが起こらぬ」
「その為に必要だな」
「この世界にはかつてそうしたものもありましたが」
「後宮に男は近寄らせない」
「近寄れるのは」
 男では、というのだ。
「宦官だけです」
「あの連中だな」
「宦官ならです」 
 去勢された男達ならというのだ。そうされたうえで官吏となっている者達もまた必要だから存在しているということだ。
「間違いは起こりません」
「その力を奪われているからな」
「多くは女自体にです」
「興味を失うな」
「はい、ですから世界が石になり」
 そうしてというのだ。
「海に飲み込まれるまでは」
「そうした者達もいたな」
「この浮島にはいません」
「西の浮島に¥はいたがな」
「あれは宦官というよりも」
「カストラートだ」
「歌い手ですね」
 僧侶も答えた。
「そうでしたね」
「あの連中は歌う為にな」
 その独特の声の為にだ。
「あえてだ」
「子供の頃に去勢され」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「歌手となっている」
「あちらの浮島には後宮がないので」
 そうした文化でというのだ。
「宦官はです」
「いないな」
「去勢された者はいますが」
「そうだな、そしてこの浮島はな」
「去勢された者は」 
 それが誰であってもというのだ。
「おりませぬ」
「そうだな」
「それでなのです」
「大奥にもな」74
「いません」
 全くというのだ。
「それは」
「そういうことだな、だがな」
「同じ性ならです」
「問題ないな」
「はい、この浮島に宦官はいません」
「去勢された者自体がな」
「ですから大奥は大奥であり」
 それでというのだ。
「後宮ではです」
「また違うな」
「やはり宦官の存在がです」
「後宮では重要だ」
「女性だけでなく」
 それに加えてというのだ。
「宦官もです」
「いるものだな」
「私はそう考えています」
「宦官はいらん」
 英雄は言い切った。
「俺はそう考えている」
「おなごの医師もいますし」
「他の仕事の者もな」
「だからですね」
「宦官はいらん、むしろだ」
「置きたくないですね」
「俺はいい印象がない」
 宦官というものに対してというのだ。
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