第一章
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運転中に出会って
マルティナ=ルッソと彼女の夫のフィルはこの時スペインのアンダルシア山間部を車で旅行していた。二人は旅行が趣味でこの時そうしていた。二人共黒髪と黒い目でやや褐色の肌でメリハリの利いた顔立ちでありフィルの背は一七三程でマルティナの背は一五三程である。マルティナは丸顔で胸が大きい。
夫婦が車で山間部を進んでいるとだった。
妻が助手席から夫に言った。
「後ろから犬が来てるわ」
「あっ、そうだね」
夫はバックミラーで確認した、すると。
シーズーとヨークシャーテリアのハーフらしい白地で茶色い模様がある犬が自分達が乗っている車を追いかけてきていた、しかも。
「止まらないわね」
「必死に走ってきてるね」
「助けて欲しいのかしら」
「そうだね、じゃあ」
「停めてね」
「保護しようか」
こう話してだった。
二人は一時停車してそうしてだった。
犬を待った、すると。
「キャンキャンキャン!」
「何かね」
「凄く必死ね」
「そうだね」
「飼い主とはぐれたのか捨てられたのか」
「どっちかな」
「どっちにしても凄く必死だから」
妻はその犬を見つつ夫に話した。
「保護する?」
「そうだね、お水とご飯あげて」
そうしてとだ、夫も応えた。
「そのうえでね」
「助けてあげましょう」
「そうしようね」
「これから」
こう話してだった。
二人はまずは犬に持っていた水をあげた、そのうえで。
保護するとだ、そうして近所を回ってその犬を見せて犬のことを尋ねたりネットで情報を聞いたりしたが。
誰も知らなかった、それでだった。
マルティナはフィルにこう言った。
「まずは私達でね」
「保護してね」
「飼い主探す?」
「そうしようか、家に連れて帰って」
夫は妻の提案にこう答えてだった。
そのうえで旅行の間犬も同行者に迎えて家に帰って本格的に飼い主を探した、だが飼い主は結局見付からず。
動物病院で観てもらって治療も受けた一歳位の雌である彼女をモクシーと名付けてだった。正式に家族jに迎えたが。
モクシーは家に先に住んでいた二匹の雌のチャトラ猫であるペギーとメリーとだった。
「ワンワン」
「ニャンニャン」
「ニャオン」
「すぐに打ち解けて」
「仲良くなったわね」
「よかったよ」
夫はそんな彼女達を笑顔で見つつ共に見ている妻に話した。
「犬と猫でね」
「種類が違うから」
「喧嘩するかもって思ったけれど」
「それがね」
「仲良くなって」
「それで」
そのうえでというのだ。
「もうね」
「今じゃ実の姉妹みたいだよ」
「そんな感じね」
「じゃあ今から散歩に行こう」
夫は妻にこうも言った。
「モクシーの」
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