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レーヴァティン
第二百二十九話 姿を隠しその五

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「誰もいなくなるな」
「はい、そしてです」
「一人では出来ることは限られています」
「それで人を使い捨てにすれば」
「やがて誰もいなくなり」
「その結果です」
「そうなる、また犬や馬を平気でそうする奴はだ」
 使い捨てにする輩はというのだ、英雄は彼が起きた世界でのペットを平気で捨てる輩共を思い出しつつ話した。
「人もだ」
「そうしますね」
「命を軽んじる輩は」
「誰でもそうしますね」
「自分以外は」
「そうだ、自分以外の存在はそうしてだ」
 使い捨てにしてというのだ。
「平気で次となる」
「命ではなくものである」
「そう考えてですね」
「そしてですね」
「粗末にしますね」
「ものも長く使うと命が宿る」
 付喪神の話もした。
「そうなる、だからものをな」
「大事にすることですね」
「そうすればいいですね」
「ものに対しても」
「左様ですね」
「そうだ、それで命はな」
 最初からあるならというのだ。
「大事に長く最後までな」
「用いる」
「だから我等もですか」
「休む日ももうけよ」
「そう言われるのですね」
「仕事が長くなるなら」
 それならというのだ。
「せめてだ」
「休む日をもうけ」
「そうして休み」
「そのうえで英気を養い」
「そしてですね」
「長く働け、また趣味をすることもだ」
 休みの日にというのだ。
「いいし家族と過ごしてもな」
「いいですね」
「それもまた」
「では我等もですね」
「休みの日はですね」
「休むことだ、俺自身もな」
 英雄は自分のことも話した。
「やはりな」
「上様もそうされていますね」
「お休みの日は」
「ご自身の趣味に興じられ」
「そしてですね」
「過ごしてな」
 そうしてというのだ。
「英気を養っている、女もだ」
「抱かれますね」
「そうされていますね」
「お休みの日は特に」
「女は好きだ」
 英雄ははっきりと言った。
「だから夜も楽しんでいるし休みの日もな」
「同じですね」
「楽しまれていますね」
「そして英気も養う」
「そうされていますね」
「そうしている、そして剣術や学問もな」
 そうしたものもというのだ。
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