第二百二十八話 建て直しその九
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「それは俺があたりたい」
「あんたが?」
「そうだ、だから奥羽攻めはこれからはな」
「私達が攻めるのね」
「俺はここで城の修復とだ」
それと共にというのだ。
「留守をな」
「守るのね」
「そのうえでな」
「ことを進めていくのね」
「そうしたい、これまでは俺は攻めるばかりだったが」
それをというのだ。
「今度はな」
「留守を守って」
「全体を見たい、それを見ることもな」
戦の全体をというのだ。
「戦でありだ」
「政ね」
「だからな」
そう考えるからだというのだ。
「今回はだ」
「ここに留まるのね」
「そうしていいか」
「前線に出て采配を執るもの戦よ」
奈央は確かな声で答えた。
「それもね、そしてね」
「後ろでだな」
「留守を守ってね」
そのうえでというのだ。
「全体を見てね」
「動くのも戦だな」
「どちらもね、あんたこれまでずっとね」
「前線に出てな」
「采配を執ってばかりだったけれど」
「今回はな」
「そうしてもね」
それでもというのだ。
「いいと思うわ」
「そうか、反対意見はあるか」
英雄は他の者達を見回した、すると誰もがだった。
反対しなかった、誰もそれならばという顔でだった、そして香織がその英雄に対して笑顔で話した。
「城のことを頼んだとよ」
「再建をだな」
「そしてたい」
「進軍する軍勢にだな」
「ものを送って欲しいたい」
「それもさせてもらう」
「それをしてたい」
そうしてというのだ。
「補給を知るのもよかことばい」
「そうだな」
「知識や見識としてあっても」
それでもというのだ。
「経験はたい」
「大きいな」
「むしろ知識や見識よりもたい」
知って見ることよりもというのだ。
「経験はとよ」
「大きいな」
「だからたい」
「この度はだな」
「補給を頼むとよ」
「兵糧や武具を送る」
「戦の場にたい」
まさにそこにというのだ。
「宜しくたのむとよ」
「それではな」
「幕府の棟梁、将軍ならたい」
「こうしたことも知らなくてはな」
「それもよくたい」
「経験としてだな」
「そうたい、だから頼むとよ」
「それではな、俺は今回はここに残る」
英雄はあらためて言った。
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