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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結
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 水曜の夜、いつものように美鈴と待ち合わせをしていた。今日は、珍しく、いつものカフェでなくて、ハンバーガーショップのほうだった。

「どうした 今日は、ハンバーガー食べたかったのかい?」

「ううん ちょっとね もしかしてと、思ってさー」

「何が― ・・・ 前、見かけた あの子か?」

「うん そんなに、うまいこと行かないよね」

「やっぱり 気になっているんか?」

「そんなんちゃうけど なんか お父さんがね この前 何で、ワシ等は二人っきりなんだろう って聞いてきたの 私 とっさにさ 私が小さい頃からお母さんも居なかったよ って答えたの そしたらさ そうか、よく、海で遊んだよなぁー どこの海なんだろう 最近、良く、夢で見るんだ でも、家ん中で遊んでいる美鈴にはもう一人女の子が側に居るんだよ その子はよく抱き着いてくるんだ そこまでなんだけど 何なんだろう あの夢は・・ って」

「なんか 思いだしてきてるのか?」

「うーん でも、海で遊んだって 高井さんのことだと思うんだよね 記憶がダブッてるかな だけど、多分、もう一人の女の子って、清音のことだと思うんだよね お父さん、どっちかと言うと清音には甘かったもの」

「まぁ それは 下の娘だから・・」

「どうしょうか 蒼 本当のこと言った方が良いのかなぁー 清音はもう、お父さんとか私のこと忘れているんだろうか」

「忘れてはいないと思うけど いろんな事情とか、今の環境とかは、本人しかわかんないから、どう思っているのか・・」

「そう なんだよね だから 私も そこで止まっちゃうんだよね」

「あのさ そんな時に、言うのは、どうかと思うけどさー 美鈴が店を立て直す時に、僕達の家も建てて、店舗併用住宅にするってのは、どう思う?」

「えー いきなり、新居建てるのー そしたら、ローンが増えるよね」

「うん だけどさー 結婚したら、美鈴はお父さんのことどうするつもりだよ まさか、独りぼっちにできないだろう?」

「うん でも、近くなら独りでも仕方ないかなーって」

「誤魔化すなよ 美鈴がそんなこと出来るわけないだろう 僕は、お父さんの部屋も作って、一緒に暮らせば良いじゃぁ無いかと思っているんだ 僕達のマンション、お父さんのマンションを賃貸するんだったら、その方が経済的だろう 家のローン位だったら、僕の給料でも、贅沢は出来ないけど、何とかなるよ 僕は、美鈴が居るだけで満足なんだから」

「ありがとう 蒼 そんな風に言ってもらえて・・うれしい 考えてみる」

「そのためには、田中さんの了承が必要だけどな 美鈴さえ、良けりゃあ 僕が頼んでみる」

「そーだね 私からも、お願いしてみるけどね 蒼 本当に、お父さんも一緒で良いの?」


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