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吸血鬼になったエミヤ
050話 学園祭編 ネギとの仮契約
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知っているのなら簡潔に話そう。シホは元人間であり現在はとある事情で吸血鬼だ」
「はぁっ!?」

やっぱりハルナさんはすごい顔になってるし、千雨さんも多少表情には出ていますが、なんとか頭の中で処理しようと難しい顔になっています。

「それだけ知ればあとは他の奴らにでも聞け。時間も惜しいのでな」

そう言って師匠(マスター)は背を向けて歩いていく。
僕達は急いで着いて行っている間に、のどかさんと夕映さんがハルナさんと千雨さんにシホさんの身に起きた悲劇を説明しているようで、それを聞いたお二人はとにかく目を見開いて顔を真っ青にしていたのが印象的でした。
それだけの過去をシホさんは秘めているというだけで改めてシホさんの傷は僕以上に深いと思います……。

そして、一つの部屋の前に到着し、師匠(マスター)は事前に「悲鳴は上げるなよ?」と忠告した後に、扉を開けると中には悪魔の翼を出したままで苦しそうな表情を浮かべているシホさんと、そんなシホさんをずっと看病していたのか少し顔に疲労の色が見えるアスナさんとこのかさんの姿がありました。

「これは……ッ!」
「シホさんは……大丈夫なんですか?」
「やっぱりあの翼は痛そうですー……」

みなさんがシホさんの事を心配しつつ、師匠(マスター)にシホさんの現状を聞きました。
悪魔の残滓が残した呪詛により苦しんでいる、そしてシホさんの精神世界に潜り込んで判明したシホさんの姉であるイリヤさんと言う存在と、もう一人のアインツベルンの存在……そして名無しの吸血鬼の存在……。

「シホさんは……多重人格だったんですか?」
「逆に聞くが、20年と言うむごい時間を過ごして心に傷が一つも残らないわけがないだろう。刹那に聞いてなかったのか?」

そう言われて刹那さんに聞くとまず「すみません……」と謝罪を受けた後に、シホさんの春の事件の時の話を聞かされて、僕はショックを受けました。
そんな事があったなんて……。

「ネギ先生にも話しておきべきでしたが、あの時はまだシホさんの事に関してはネギ先生には負担になると思い伏せていたのです」
「そうだったんですか……」

僕の為と言う感じでしたが、できれば教えて欲しかったです。
シホさんは僕にとって父さんと同じくらいに尊敬できる人物ですから傲慢ですが、もっと知りたいとも思っていますから。
と、そんな僕の個人的な考えはいまは伏せておくとして、

「それで、僕はなにをすればいいんですか……?」
「なに、簡単な事だよ。シホの中にいて表に出れないでいる奴らをパクティオーをしてそのタイミングで一緒に自由に出てこれるようにする。そして、出てきたものの力でシホに憑りついている悪魔の残滓を祓うと言うのが今回の目的だ」

ざっくりそう説明されましたが、ようす
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