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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『蒼い雫』VS『砂漠の鷹』
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 次弾の射撃も……はやい!

 レーザーが右肩を掠って装甲の表面が焦げる。
 だけど精度が高いということは狙いが大体分かります。このくらいの射撃をする人なら本国にも何人かいましたしね。

 ぎりぎりの位置を縫うように避けて接近しながら『ハディント』のトリガーを引く。激しい銃声と共に弾丸の雨がオルコットさんに襲い掛かります。
 反動はあるのだけれど、そのほとんどは学習能力によってIS自体が相殺してくれています。

 アサルトライフルの面での制圧が得意なだけあって威力と命中率は低いが、その分避ける場所が少ない。オルコットさんは回避行動を取ってはいますが少しずつ確実にその装甲とシールドエネルギーを削ります。

 ISはシールドエネルギーによるバリアーや『絶対防御』などによってあらゆる攻撃に対処でき、操縦者が生命の危機にさらされることはほとんどありません。
 ではどうやって勝負を付けるのかというと、そのシールドエネルギーの削りあいです。シールドエネルギーはバリアーを貫通した時、もしくは『絶対防御』が発動したときに減ります。そしてそのシールドエネルギーは数値化されていて、0になると負け。
 ちなみに『絶対防御』が発動したときは極端にシールドエネルギーを消費します。発動するのは装甲のない肌の直接露出した部分、つまりは操縦者の命に関わる部分に攻撃が当たった時ですね。

 オルコットさんも回避しながらレーザーを撃って来ますが如何せん2m大の銃は取り回しが悪すぎます。遠距離戦なら取り付けられているスコープとISのハイパーセンサーで高い命中率と共に一方的に攻撃できるのでしょうが、この距離だと銃口の向く位置から大体の射撃タイミングが分かってしまいます。折角の特性と早撃ちも台無しですね。

 それに加えて左手の盾と右手の『ハディント』による前進射撃による弾幕はオルコットさんにとって鬱陶しいことこの上ないはず。

 IS同士の戦いはかなりのところ相性で左右されます。
 今回はこちらが有利。逆に言えば近接戦闘主体の『打鉄』のような相手ならば『ブルー・ティアーズ』とオルコットさんの射撃の餌食になるでしょう。

『く! チョコマカ鬱陶しいですわね!』

 オルコットさんがなんとか距離を取ろうと一気に急上昇を行う。

「うっ!」

 追おうとして、止めざるを得ませんでした。
 太陽を背に取った見事な位置取りです。そのせいでセンサーでは捉えているのに姿が視認できません。
 流石にこれは追撃を行うことが出来ず、センサーで捉えている位置に『ハディント』を射撃しながらこちらも距離を取ります。

 狙いが反れたのをチャンスと見てレーザーの雨が降り注いできました。ISの警告に左手の盾を頭上に掲げて防ぎつつなんとか避け続ける。
 盾を正面に
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