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レーヴァティン
第二百二十七話 会津若松城その十二

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「降らないならな」
「戦ってやな」
「降すまでだ、ではだ」
「本丸を囲むであります」 
 峰夫も言ってきた。
「そして」
「砲撃とだ」
「爆撃を行い」
「徹底的に攻める、最後はな」
「本丸に入り」
「完全に攻め落とす、途中で白旗を掲げればいいが」 
 その場合はというのだ。
「そうでないならな」
「今言った通りにでありますな」
「完全にだ」
 まさにというのだ。
「そうする」
「そしてそのうえで」
「この城を幕府のものとする」
「そうするでありますな」
「ほぼ焼いてしまったが」 
 その焼け落ちた城の中も見つつ述べた。
「しかしな」
「それでもでありますな」
「建て直す」 
 それも行うというのだ。
「そうする、この戦の後でかかろうとも」
「そうするでありますな」
「そしてだ」
 英雄は峰夫にさらに話した。
「この城だけでなく会津自体もな」
「奥羽攻めの拠点にするでありますな」
「そうする、いいな」
「予定通りでありますな」
「その様に進めていく」
 こう言うのだった。
「いいな」
「それでは」
「いい城だ、出来ればな」
「傷付けずにでありますな」
「手に入れたかったがな」
「そうもいかないでありますな」
「俺達は戦をしている」
 この現実を言うのだった。
「ならば」
「どうしてもこんな時があるぜよ」
 当季が苦笑いで言ってきた。
「焼かねばならん時も」
「壊すこともな」
「それが戦ぜよ」
 苦笑いの中に悲しいものがある、当季は言葉だけでなく表情特に目にそれを含ませて英雄に話していた。
「だからぜよ」
「仕方ないな」
「壊すのも人の性ぜよ」
 こうも言うのだった。
「いい悪いは別にして」
「それが戦でありな」
「人の性ぜよ」
「そういうことだな」
「そして壊れたなら」
「建て直すことだな」
「破壊の後は創造か」
 若しくはというのだ。
「復興ぜよ」
「そうなるな」
「そして復興もきに」
「政だな」
「そうなるぜよ」
「そういうことだな」
「だから嘆くことはないぜよ」
 こうも言うのだった。
「このことは」
「そうしたこともある」
「そう思ってぜよ」
 そのうえでというのだ。
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