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とある3年4組の卑怯者
53 競演会(コンクール)
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た。城ヶ崎がお辞儀をすると共に自分のクラスメイト達の姿を見つけた。そして来てくれた皆に心の中で感謝しながらピアノの椅子に座るのであった。まず始めに課題曲を伴奏する。城ヶ崎は県の代表が決まった後の稽古から昨日のリハーサルまで必死に練習してきた曲を成果を見せたいという気持ちを持って弾いた。課題曲を終えると次は自由曲の演奏に入った。自由曲は城ヶ崎が今まで引いてきた曲で最も自身のある曲を選んだ。それを自分の誇りのように伴奏する。(爆睡している小杉を除き)鑑賞している藤木達は城ヶ崎の伴奏に聴き惚れていた。
(ピアノを弾く城ヶ崎の姿、可愛いな・・・)
 藤木はそんなことを考えていた。
(っていかんいかん、何を考えているんだ!僕にはリリィと笹山さんという人がいるじゃないか!別の女子を好きになるなんて最低だ!)
 藤木は己を叱った。

 一方、楽屋のモニターから雲沢が城ヶ崎の伴奏の様子を見ていた。
(城ヶ崎さん、やっぱすご・・・。おちも負けられない!!)
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