082話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その9
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ーだけど、イリヤさんは一回殺せたねと言った。
え、つまり……どういう事?
記憶のイリヤさんは説明していく。
バーサーカー……もといヘラクレスはかつて十二回の試練を乗り越えて不死になった。
だから十二回殺さないと死ねない身体なんだと……。
その宝具の名は『十二の試練』。
「うわっ、逸話通りだけど改めてチート体質じゃねーか!?ただでさえ強いのに反則だろ!」
思わず千雨ちゃんがそう叫んだ。
「そう。本来なら最強なんだけどね……」
そうイリヤさんは呟いた。
遠坂さんを握りしめて潰して殺そうとしているバーサーカーだけど、セイバーさんが何度も斬りかかっていき、我慢の限界だったのか士郎さんも駆けて行っちゃうんだけど殴り飛ばされてしまう……。
そこで士郎さんとの約束を破って宝具を使おうとしたセイバーさんを士郎さんは二回目の令呪を使って無理やりに止めた。
分かっていたけど、こうしなくちゃ共倒れだもんねー。
でも、そこでまたしてもわたしの脳内で音が鳴った。
これって、やはりセイバーさんの宝具を止めない選択をしたら、セイバーさんは消滅し遠坂さんも殺されて士郎さんは結局人形にされてジ・エンドって感じかな?恐ろしい……。
そこで士郎さんは何かの覚悟を決めた目をして、そこでついに士郎さんの投影魔術が開花する。
アーチャーさんの言葉を思い出しているのか、剣を用意するという。
そして士郎さんの手に握られているのは夢の中で出てきた黄金の剣だった。
「まさか投影したのですか!?」
「ヒュー♪ここでやっと使うようになったか!土壇場にしてはいいタイミングじゃねーか!まさかあのバーサーカーの腕を切り裂くほどとはな!」
そう、ランサーさんの言葉通り、士郎さんはその剣で遠坂さんを握りつぶそうとしている方の腕を斬り裂いてしまっていた。
士郎さんの腕、と言うよりやはり剣の質がすごいという事か。
だけど反動で黄金の剣は砕けてしまった。
だけど士郎さんは再度投影してまたしても黄金の剣を作ろうとする。
「士郎老師は武器屋泣かせアルナ。何度でもその場その場で最適な武器を投影してしまうんだから」
《返す言葉がないな……》
士郎さんはまるでうわ言の様に、こう呟く。
『創造の理念を鑑定し、
基本となる骨子を想定し、
構成された材質を複製し、
制作に及ぶ技術を模倣し、
成長に至る経験に共感し、
蓄積された年月を再現し、
あらゆる工程を凌駕し尽くし、
ここに、幻想を結び剣と成す――――ッ!』
そして、今度こそ折れない黄金の剣が輝きとともにその場に顕現した。
だけど、それでも士郎さんの腕では扱えきれないそ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ