082話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その9
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もうどうしようもない。
案の定、士郎さんは身体が一切動かせなくなっていて、淡々とイリヤさんは今の士郎さんの状態を伝えながらも、
『おやすみなさい、お兄ちゃん……』
そこで士郎さんの意識は一旦なくなる。
それを見ていた一同は、
「イリヤさん、こわ……」
「ただの一睨みの魔術だけで金縛りと意識の混濁とは……」
「マスター、やるなぁ」
うんうん。やっぱイリヤさん怖いよね。
わかるわー。
そしてしばらくの後、士郎さんは目を覚ますとそこはどこかの寝室の中で、しかも士郎さんは椅子に手足を縛られて動けなくされていた。
なんとか抜け出そうとするが、抜け出せずに、そこにさらに最悪な事にイリヤさんが部屋の中に入ってきた。
士郎さんは殺すなら公園で殺せただろ?と問うが、イリヤさんは士郎さんを殺す気はないらしく、
『シロウ、私のサーヴァントにならない?そうすれば殺さずに済むわ』
サーヴァント……本来の意味は奴隷。つまりそういう事?
と、ここでわたしの頭にキュピーン!と来るものがあった!
おそらくこの感覚はバッドエンドの一つだろう。
おそらくここで士郎さんが素直にサーヴァントになる、とか言った瞬間に今度こそ士郎さんの身体の感覚はすべて途切れて、次に気づいた時には人形に魂を移されているんだわ!
イリヤさん、恐ろしい子……ッ!!
抵抗をする士郎さんだが、
『十年も待ったんだもん。簡単に殺しちゃうなんてつまらないでしょ?』
それって……やっぱり切嗣さんの事なのかな?
しかし、やっぱり士郎さんはイリヤさんの誘いを断った。
それでイリヤさんは『また裏切るんだ……』と言って、今からセイバーさん達を殺しに行くと言って出ていこうとするが、殺しはダメだとなんとか引き留めようとする士郎さんだけど、イリヤさんはもうマスターは殺しているんだと発言する。
『私、あいつはお兄ちゃんが片付けると思っていたのに……ごめんね。シロウがやらないから代わりに私がやっちゃった』
と無邪気に話している。
この時のイリヤさんってホントに無邪気と残酷が合わせあったような性格だったんだなぁ……。
士郎さんはどうにかしようと自身に魔力を流してイリヤさんの魔眼の効果を洗い流そうとする。
その手段はとても痛々しく士郎さんは喀血をしてまで抜け出そうとしていた。
「士郎の兄ちゃん、ここが踏ん張りどころやで!」
「頑張ってください!」
「いやな? 坊主共。これは過去だぞ?って言うだけ無駄か……」
ランサーさんももうネギ君とコタ君に関しては達観しているのか諦めている感じ。
もう二人はある種映画を見ているかのような感覚で応援しているのだろう。
まぁ、わたし達も下手すると同じ感覚になっちゃうんだろうけどね。
そし
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