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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
打ち上げ
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けど、不可能だ」
「もったいないなー」

お店開いてくれたら毎日行くだろうに、と考えながらキリトも自分のグラスに口を付ける。
ついでにウインドウを開いて時刻を確認すると、既にキリトの宿屋でパーティーを開いてから2時間以上経っており、時計は午後8時を示している。

「どうする? お開きにすっか?」

クラインの発言にうーんと首を捻る。
無事にボス戦を終えたので、今日くらいは多少遅くまで騒いでも問題ないだろう。
が、ゲームの中でするゲームなどあるわけもなく、部屋の中で楽しめるカードゲームやテレビゲームなどは存在しない。
しかも、この4人だと〈風林火山〉のギルメンみたいに変なテンションで盛り上がるのも難しい。

ぶちゃっけやることがない。


「王様ゲームなんてどうよ?」

(気分だけ)酔ったクラインが言い終わった直後、隣に座るキリトの右腕にライトエフェクトが輝く。そのまま、無精ひげのおっさん面に容赦なく叩き込む。

体術スキル単発攻撃〈尖打〉。

低威力の〈体術スキル〉であるが、システムアシストで素早く動いたキリトの右腕がクラインの体を後ろに吹っ飛ばす。クラインは受け身も取れずに後頭部からタンスに激突。

「どごふっ!」

クラインの奇声と共にタンスの表面に【イモータルオブジェクト】というシステムメッセージが浮かび上がる。このシステムメッセージが浮かび上がる物はプレイヤーがどれほどの高威力のソードスキルを叩き込もうが、壊れることはない。

「あほかっ!!」

顔を真っ赤にしたキリトが、現実世界ならタンスにめり込むほどの勢いの衝突で目を回しているクラインに怒鳴る。
エギルもアスカも呆れたような視線をクラインに送っている。

「じょ、冗談だろ!」

混乱状態から脱したクラインが未だに拳を握りしめて攻撃態勢のキリトに慌てて弁明。

「言っていい冗談と悪い冗談がある!」
「あ、あれはセーフだろ!」
「女性1人の空間で何する気だよ!!」
「やましいことをするつもりじゃねえって!」

怒鳴り合う2人を、お酒をすすりながら眺めていたエギルから軽快な電子音が聞こえる。
ウインドウを操作したエギルは珍しく慌てた様子で立ち上がる。

「どうした?」
「悪い。街開きに合わせてお店を開ける約束忘れてたぜ」

街開き、とは新しくアクティベートが済んだ階層の街に大量のプレイヤーが観光のためにやってくることだ。商人プレイヤーも店を開き、1日中お祭りのような騒ぎだ。

「じゃあ、折角だし俺たちも行くか?」

キリトが振り向いた隙に素早く立ち上がり距離を取ったクラインが提案する。

「あー・・・わたしは別にいい」

キリトは街開きに参加したことがない。
人が無茶苦茶たくさんいるし、攻
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