アインクラッド編
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当たり4本、外れ6本といった内訳だ。まあ、適当に店頭に並んでいた品を手当たり次第に買ってきた結果としては上々だろう。
「出来た!!・・・って、おめえら、ちゃんと見とけよ!」
1分近くかけて見事一滴も零さずにジュースを飲むことに成功したクラインが喚起の声を上げるが、誰も見ていないことに文句を言っている。
「んなこと言われても、おっさんがガキみたいなことしてるの見てても何も面白くねえし」
「右に同じく」
キリトとエギルの返しを聞いて、「うちのギルメンならサイコーに盛り上がってるのに・・・・」とか、クラインが俯きながら呟く。
確かに〈風林火山〉のメンバーと食事をした時は全員のテンションがびっくりするくらい高かった。
リーダーがこんな奴だから全員が変なテンションになるのか、などと失礼な思考に浸っていると、料理が出来たらしいアスカが、
「料理持って行きますね」
と言った。
アスカはキリトと話す時は別だが、年上のクラインやエギルに対してはさん付けと敬語を使っている。
ゲームの中なので敬語を使う奴の方がめずらしい。
クラインもエギルも「使わなくていい」と言っているが、アスカとしては年上に敬語を使う方が自然らしいので、ずっとこれで通している。
アスカがエプロンを装備解除して、キリト達3人が取り囲む大テーブルに次々と料理を運んでくる。
「「「おお!!」」」
3人の口から感嘆の声が上がる。
目の前に並べられたのは、サラダにスープ、大皿には大量の揚げられた肉と魚。そしてサンドイッチまである。
思わずキリトの手がサンドイッチに伸びる。
そのまま口に放り込んで、咀嚼。
「おお・・・・うまい」
やわらかいパン(これだけでも結構レア)に挟まれた肉と野菜が絶妙なハーモニーを生み出しているが、キリトが一番驚いたのは味付けとして塗られているソースの味だ。
この世界の調味料は現実世界のとは似て非なる物であり、よく分からない味をしている物が普通だ。当然醤油やソース、マヨネーズといった物はない。
だが、今口にしたサンドイッチのソースは、完全とはいかないが、マヨネーズの味にかなり近い。
「これ・・・どこで手に入れたんだ?」
驚くキリトにアスカが少し自慢げな顔をして返事をする。
「売ってないぞ、それ」
「は?」
どういうこと? といった感じのキリトにアスカが言葉を続ける。
「つまり自作ってことだ」
「・・・・マジで?」
「マジ。調味料どうしを調合して、違う味の調味料を作ることができるんだよ。まあ、調味料の種類がバカみたいに多いから、追い求める味にするのに根気がいるけどな」
「・・・・・今、〈料理スキル〉の熟練度どのくらいなんだ?」
他人のステータスを聞くことはマナー違反だが
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