第一章
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無限ループ
昔のゲームである。
御坂利奈は今出来るゲーム機で復刻されたそのシューティングゲームを買って家に帰って来てだった。
妹の仁美にこう言った。
「昭和五十年代のゲームらしいわ」
「ってお父さんやお母さんが子供の頃じゃない」
中学生の妹は高校生の姉にこう返した、見れば二人共年齢の割に胸はかなりある、二人共大きな垂れ目で眉は太めだ。ウエストは引き締まっていて背は普通位だ。ただ姉はロングの髪の毛を茶色にしていて妹は黒のポニーテールである。
「そんな頃のゲームなの」
「お父さんなら知ってるかしら」
「そうじゃない?けれどね」
妹はそのゲームを見つつ姉にこうも言った。
「今からそのゲームするの」
「そのつもりよ」
「面白いかしら」
「昔は人気だったらしいわ」
「昔って昭和でしょ」
「今から三十年以上っていうかもう四十年近くね」
「昔よね」
「その頃に大人気で」
それでというのだ。
「皆よくやったらしいわ」
「お父さんやお母さんが子供の頃二」
「そうみたいよ」
「本当に大昔ね」
「ファミコンでも初期らしいから」
「ファミコンって」
仁美はそう聞いて利奈にどうかという顔で返した。
「私したことないわよ」
「私もよ」
「あれよね、ロムでね」
「ええ、もう今のゲームと比べると」
それこそとだ、姉も答えた。
「画面も音楽もゲーム内容もチャチな」
「そんなのよね」
「今だと子供が造れる様な」
「そんなのよね」
「それでこのゲームもね」
「その頃の作品ね」
「それを今からやってみるわ」
「面白くないでしょうね」
妹の目はこれ以上はないまでに冷めたものだった。
「そんな大昔のゲームなんて」
「それはやってみないとわからないでしょ」
これが利奈の返事だった。
「だから今からね」
「やってみるのね」
「そうするわ、あんたもやってみる?」
「それシューティングでしょ。私シューティング苦手だから」
RPG派として答えた、尚姉はどんなゲームでもする。
「だからね」
「別にいいのね」
「観てるわ、しかしよくそんなゲーム見付けたわね」
「復刻してたのよ、今のゲーム機でね」
「そうなのね」
「そう、それで今からするわよ」
利奈はゲームのパッケージを開けてだった、説明書を読んで操作だけでなくゲームの設定もチェックしてだった。
それからはじめて見た、すると。
「画面チャチね」
「音楽もね」
姉は妹の言葉に応えた。
「やっぱり昔のゲームね」
「私達が生まれるずっと前だしね」
「それにゲームの内容も」
利奈は自分が操作する戦闘機を素早く動かしつつ妹に話した。
「今だとね」
「簡単ね」
「斜めに自由に動けたら」
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