第二章
[8]前話 [2]次話
大学ではいつも友人達に漏らした。
「やっぱりね」
「告白は出来ないのね」
「勇気がなくて」
「いつもシフト入れて店長さんと一緒にいても」
「その時間は作られても」
「そうなの。ただね」
あい実は友人達にこうも言った。
「絶対にね」
「自分の都合で時間入れない」
「そうしてるのよね」
「忙しい時間に入れて」
「人が少ない時にも」
「店長さんがいる時じゃなくて」
「だってお店で働いてるから」
それでというのだ。
「お店のことも考えないとね」
「横浜の中華街近くの商店街ってね」
「錦糸町とか黄金町の辺りよね」
「あそこ横浜でも賑やかだしね」
「いつも人行き交ってるからね」
「中華街に近いし」
横浜でも屈指の観光地のこの場所にもというのだ。
「あの商店街自体が観光地だし」
「人の行き来も多いし」
「いつも賑わってるしね」
「歓楽地も近くにあって」
「そんなのだから」
それでとだ、あい実も言った。
「お客さんいつも多いから」
「しかもお店のアイスも美味しいし」
「お店も奇麗だし」
「リピーターの人も多くて」
「ネットでも評判よくて」
「そうしたお店だから」
それでというのだ。
「忙しいからね」
「シフトかなり入れてもお店に合わせる」
「そうして」
「店長さんがいる時間じゃない」
「そうした時間は選ばないのね」
「そんなことしたら忙しい時に人がいないから」
店がそうなってしまうからだというのだ。
「よくないから」
「真面目ね」
「それもかなりね」
「ちゃんとお店のこと考えてるじゃない」
「いいことよ」
「けれどね」
それでもとだ、友人達はそんな誰が見ても真面目な実際にそうであるあい実に対して話した。
「それじゃあね」
「余計に悪いわよ」
「店長さんが好きでも」
「それでもね」
「たまたまアルバイト探していて」
理由は暇だったからだ、大学にこれはというサークルがなくてそれなら部活をしようと思ってだったのだ。
「あの商店街歩いてたらね」
「お店にアルバイト募集の貼り紙貼ってて」
「それ見てお店に入って」
「そこで店長さんとお話して」
「その時は別に何とも思わなかったけれど」
「履歴書持って行って採用してもらって」
「働かせてもらっているうちにね」
そうしていると、というのだ。
「優しくて真面目で丁寧な人だったから」
「好きになったのよね」
「その人柄と働きぶりが好きになった」
「そうなのよね」
「だからね」
それでというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ