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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第104話:変幻自在の槍
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ドが居た。
「マリア!」
装者達はすぐさま全員がマリアの居る岩の上に乗った。一方颯人と透は、ネフィリムとメデューサが装者達の邪魔をしない様にと目を光らせる。
マリアの傍に降り立った装者達は、当然の如く始めて見るキャスターに注目した。
「アンタは? 魔法使いみたいだけど……」
「俺はガルド……ソーサラーだった男と言えば分かりやすいか?」
「え!? あなたソーサラーなんデス!?」
「あぁ……今まで、すまなかった。特に二課の皆に対しては……」
開口一番、ガルドは奏達に今までの事を詫びた。仕方が無かったこととは言え、ウェル博士やジェネシスの魔法使い達の片棒を担いでいたのは事実。弁明のしようもない。
仮面で顔は見えないが、心の底から申し訳なく思っているだろう事は伝わった。それに学祭の時など、彼の人となりが伺える機会はあったので、彼が誠実な人間なのだろうと言う事は理解できた。
故に、(そもそもそんな者はこの場に居ないが)奏達はガルドをそれ以上責める事はせず、マリア達と同じく受け入れた。
「気にすんなよ。なぁ?」
「そうですよ! こうして私達を助ける為に来てくれたじゃないですか!」
奏と響の言葉に、ガルドは仮面の奥で頬を綻ばせる。
その時、眼下で一際激しい爆発が起こった。見ると颯人とネフィリム、透とメデューサの戦いが激化していた。特に透の方は、メデューサに魔力を奪われない様に立ち回るので攻めあぐねている様子だ。
「透!?」
「あちらは俺に任せろ。皆はその内に、何か策があるならそれを」
ガルドはそう告げると、岩から飛び降り手にした槍に跨った。すると槍の穂先が二つに割れ、中にあった砲口から火を噴いて加速し一気にメデューサに向けて降下していく。
あっという間にメデューサが居る地点に近付くと、体を反転させ砲口の炎で制動を掛けると同時にメデューサに出合い頭の一撃を喰らわせた。
「くっ!? 何ッ!?」
「俺が相手だ、メデューサ。透だったか、お前はウィザード……明星 颯人の方に向え」
「貴様、ソーサラーか? 裏切った……いや元の鞘に戻ったと言うべきか。ワイズマンの障害となるなら、貴様も消えろッ!」
選手交代と、ガルドが告げると透が動くよりも先にメデューサが迫る。ガルドはそれを正面から受け止めた。
「行け!」
再度ガルドに言われ、透は1つ頷くと彼に背を向け颯人の元へと向かって行く。
それを見送る事無く、ガルドは一旦メデューサから距離を取った。
「メデューサ……その姿、ファントムになった様だな。そこまで堕ちたか」
「何を言うのかと思ったら、それは侮蔑か憐れみか? 生憎だったな。私はむしろ晴れ晴れとした気分だ。漸く解き放たれたのだからな」
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