暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第104話:変幻自在の槍
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所為じゃないんでしょ?」
「そうですよ! 悪いのは悪い魔法使いなんでしょ? だったら奏さんは悪くありませんよ!」
「響……悪いな、響にも迷惑かけた」
「いやぁ、私は全然。でも奏さんが戻ってきてくれて良かったです」

 翼に対して強い罪悪感を抱いていた奏だが、翼は許すどころかそもそも怒ってすらいなかった。怒る訳がない。奏が意味も無く自分を攻撃する筈がないと、翼は信じていたからだ。あれはきっと何か理由があっての事だと最初から思っていた。

「お? クリスちゃんその腰にある物は?」
「ん? あぁ、この通りしっかり取り戻してきたぜ」

 徐に颯人はクリスの腰に畳まれたソロモンの杖がぶら下がっている事に気付いた。颯人が指摘すると、クリスはソロモンの杖を手に取りやり切ったような顔をした。

「透が居てくれたからだよ」
「そいつは何よりで。さて! 後はあいつをぶっ飛ばして、ウェル博士とっ捕まえてフロンティア何とかすれば終わりだ」
「あぁ!」
「行くぞ! この場に槍と弓、剣を携え、魔法を駆れるのは私達だけだ!」

 翼の啖呵に全員が頷くと、それを待っていたかのようにメデューサが再び颯人達の前に立ち塞がった。

「それを私が許すとでも?」
「誰もお前に許可は求めてねぇよ。奏、コイツは俺と透で何とかするからそっちはフロンティアを止めに行ってくれ」
「任せな。了子さん! フロンティアを止めるにはどうすればいい?」
『解析で高出力のエネルギー反応地点を特定したわ! そこがフロンティアの炉心、心臓部よ!』

 奏からの通信に答えた了子だが、そこで彼女は声のトーンを落とした。

『ただ、ウェル博士捕縛の為に向かった弦十郎君と緒川君との連絡がさっきから取れないの。きっと何かがあったんだと思うわ。あの2人に限ってもしもと言う事はないでしょうけど、皆は十分に気を付けて』
「任せろ! ナビ頼むよ!」

 メデューサの相手を颯人と透に任せ、奏を先頭に装者達があおいからのナビゲートによりフロンティアの炉心に向って行った。




 その様子を、炉心でワイズマンが魔法で見ていた。彼の足元には、意識を失った弦十郎と慎二が倒れている。

「フフフッ、もう勝った気でいるのか。それは幾ら何でも甘すぎるぞ」

 ワイズマンが手を翳すと、ウェル博士がコンソールに触れる。その顔は心此処に非ずと言った感じで、まるで幽鬼のようにふらふらとしている。
 それもその筈で、今の彼はワイズマンにより魔法で操られている状態なのだ。

 ワイズマンにより操られたウェル博士がフロンティアを操作する。

 するとそれに呼応するかのように、炉心に取り付けられたネフィリムの心臓が強く鼓動した。

 ネフィリムの心臓が鼓動すると、それに合わせてワイズ
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