暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第104話:変幻自在の槍
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うあっ、ぐぅっ!?」
「!?」

 吹き飛ばされ、地面に叩きつけられたクリスに透が彼女を心配するように藻掻くが、メデューサの拘束は緩まない。
 それどころか、メデューサは拘束した透から魔力を吸い取り始めた。

「!?!?」
「フフフフッ」

 あっという間に透は魔力を吸い取られ、解放された時には辛うじて変身を維持するのが精一杯で立つ事も儘ならない状態になってしまっていた。動けない透を、メデューサは杖で殴り飛ばす。

「透ッ!?」

 殴り飛ばされ倒れる透にクリスが手を伸ばす。まだ先程のダメージが抜けきらず、彼女もまた立つ事が出来ないのだ。

 倒れた透に向け、トドメの魔法を放とうとするメデューサ。杖の先に膨大な魔力を集めて巨大な魔力球を形成する。これを喰らえば、今の防御も儘ならない透は木端微塵だ。いやここで使えば、透だけでなくクリスも巻き込まれて一緒に木端微塵だろう。或いはそれを狙っているのかもしれない。

「これで……終わりだ!」

 まるで小さな太陽の様な一撃を透に向けて落とした……その時。

〈シューティングストライク! ヒーヒーヒー! ヒーヒーヒー!〉

 ギリギリで現場に駆け付けた颯人の炎属性のシューティングストライクと、奏のLAST∞METEORが魔力球を撃ち抜き透を助けた。
 更にメデューサには合流してきた翼が大剣に変形させたアームドギアで攻撃して強制的に遠ざけ、倒れたクリスを同じく合流してきた響が助け起こした。

「間に合ったか」
「ギリギリだったな」
「北上、無事か?」
「クリスちゃん、しっかり!」

 颯人・奏・翼・響が合流したのを見てメデューサが彼らから距離を取る。流石のあの人数を相手に、たった1体で相手をするのは不利だと思ったのだろう。
 その隙に颯人はメデューサにより魔力を奪われた透に自分の魔力を分け与える。

「大丈夫か、透? ほれ、しっかりしな」
〈プリーズ、プリーズ〉

 颯人に魔力を供給してもらい、透は自力で立ち上がれるくらいに回復した。いや、立てるどころか全力で戦っても問題ないほどの魔力が分け与えられた。
 こんなに魔力を分けて颯人自身は大丈夫なのかと透が心配していると、その視線に気づいた颯人が仮面の奥で笑みを浮かべた。

「ん? もしかして俺の心配してる? 大丈夫、前も言っただろ? 俺は奏が居ればいつでも全開だって。今日は特に絶好調だから大丈夫!」

 そう言ってサムズアップする颯人に、透も言葉では言い表せない安心感を感じ安堵の溜め息を吐く。

 その横では、奏が翼に謝罪していた。

「翼。その……悪い。アタシ…………翼にとんでもなく迷惑かけて……」
「うぅん、私は奏が戻ってきてくれただけで充分。確かに驚いたけど、でもそれは奏の
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